コミックREX 11月号

既に12月号が店頭に並んでいますが、まず11月号の感想から。土日で家にいないとまったく時間が取れませんよ。

いかさま博覧亭(小竹田貴弘

巻頭カラーの扉ページでなにやってんだ、貧乳。勝負を仕掛けるときは絶対に負けのない策を打ってからやるという鉄則に従っているだけで、あとはいかにして相手を釣りだして、出来うるならば油断させるかという感じで。蓮華は途中から事情を知らされてってところだけど、まああれだけ自分の陣営で固めたらね。逆に言えばそこまで出来るのが杉忠の力でもあるわけで。その上でオチまで綺麗にまとまったなあ。

THE iDOLM@STER Neue Green(黒瀬浩介)

黒瀬浩介Pは本当に自重という言葉を知らないな。良いぞもっとやれ。パッドの件はゲーム内にも出てくるようですが、バットはw。つか台詞も構図も何かと酷い。絵理はちゃんと頭回るっぽいけど、愛じゃ無理なのね。しかし更衣室といいトイレといい、男女交換もののセオリーをしっかり踏むんだなあ。今回のりっちゃんはPSP版普段着。雪歩はとばっちり。

蒼海訣戰(納觥花丸)

三笠も同期生とここまで打ち解けられたのか。そして結局吉野教官も先人と同じ行動を取っているのであり、こうして伝統は繰り返されていくのですね。そしてその夜に真清が思っているそれは1年前に三笠も思っていたことではないのかな。

THE iDOLM@STER Innocent Blue(零壱)

どう見ても引きこもりにはそれは罰ゲーム。だが、本当に罰ゲームを味わうのは涼だった。そんな話。今月号はどの話でも三人の交流が描かれて、最後にオーディションで対決ですよと落とす展開。ここまではまだ同じシナリオを複数の視点から追いかけている印象ですね。このオーディションくらいからシナリオ分岐していくのだろうか。絵理の話のキィになるのはサイネリアなのかねえ。

学園天国パラドキシア美川べるの

先月号に続いて大槻をヒロインとしてみて良いのかどうかという問題を提起したお話。

THE iDOLM@STER Splash Red(坂野杏梨)

愛の場合は母親の存在が大きくのしかかっているんだなあ。

える・えるシスター(邪武丸

ふたばは自分に対して悪意を向けられることに慣れていないってことなのかな。この母親は全く参考にしちゃいけない例だが。ま、姉が過保護だからってのはあるか。とはいえこれはふたば自身の問題では無いところで原因が出来てしまってるし大変だねえ。最初の方の話で似たようなケースがあったような。あのときは姉が原因だったけど、今回も原因を作ってる人は無邪気すぎるし。

このこここのこ(藤こよみ)

だんだん家族になっていく5人。で、千紘は部活をどうするのかという話で、それならそれで先に言っとけよと言うことにはなりそうで。というところで、きっちり追撃まで決めるつもりかこの娘。ゲーマー過ぎる。

宇宙をかける少女R(矢立肇、岡田邦彦、かぼちゃ)

最近面白いんですよね。最初は単なるお色気担当と思ってたけど。そして原作のアニメがここまでおっぱいだぱんつだというのかどうかは知らない。マンガはこの方向で間違ってないと思うし。

正しい国家の創り方。(橘あゆん)

正しい搾取の仕方でお送りいたしました。本当にありがとうございました。ま、ゆーきちゃんも本気で売り上げとか考えて、そこに自分の経験も織り込んでという提案が出たりしてるあたり有能になりつつあるっぽいんだが、どう見てもこの人は方向を間違ってるよな的な何かが。

エスペリダス・オード(堤抄子

カルブの遺志はジャムースに受け継がれる形になったか。カルブからの手紙でシャウラが語るエルハイアの過去とそこにあった決意をジャムースは知ることになったし、それはシャウラから直接語られてアルドたちも知っている。そしてどちらも今のエルハイアに対して違和感を感じていると。そこにあるキィはティムサーフに誓ったいずれ全ての弱き者を救うために。ジャムースもそれを信じる気になってはいるのかな。ファラーシャたちとも手を切っているし。そこで迷わずファラーシャを殺しているエルハイアの姿を見て思うところはありそうで。

ノイン(村崎久都)

宮杜にツンされると命がけか。こりゃ大変だ。その宮杜と張り合うノインも良い表情してるねえ。最初の頃とは全く違うキャラになってる気がせんでもないけど。

今年のBreeders' Cupを振り返ってみて

Zenyatta: Final Chapter Thus Ends

本当に驚嘆すべきパフォーマンスでした。14戦無敗。あと一つ付け加えれば1世紀を遡るColinの15戦無敗の記録にすら並ぶことになりますが、そこまでやる必要はないか。これほどの牝馬が現役の最後を飾るにはやはりBC Classic以上のレースはありませんしね。牡馬相手に走っていないという批判もこれで成立しません。
牝馬として初めてBC Classicを勝っただけではなく、BCにおいて異なるカテゴリで勝利したのも初めてとなります。これまでそれに近づいた馬としてはJuvenile Fillies勝ちからDistaff2着のStorm Flag Flying、同じくJuvenile Fillies勝ちからFilly and Mare Sprint2着のIndian Blessingが思い浮かびます。複数のカテゴリで出走するだけなら多く出ています。先日種牡馬引退が発表されたGulchにしてもそうですね。ただ、そこで結果を残すとなると別ではあって、Zenyattaの異彩が一際目立つことになるのかなと。
余談ですが、Zenyattaのレースで一つ挙げろと言われたら今年のMilady Hを出します。Life Is Sweetに絶望を味わわせたレースです。コーナーリングもおかしいとしか言い様がないし、見た目以上に派手ですよ。このときはLife Is SweetなんてZenyattaのステープルメイトだし普通に芝に戻るんだろうなあくらいに思っていましたが、これが果たしてLadies' Classicを制圧してしまうとは。
Rachel Alexandraとの年度代表馬争い或いは最強馬論争たるものはアメリカの新聞サイトでも記事としてあちこちに出てきています。どうにも直接対決をしていない、走っていた舞台が違いすぎるとなれば比較も、エルグラスペどころではなく難しく結論など出ないのでしょう。結局のところ合成馬場をダートと芝に次ぐ第三のトラックとして見なすべきというCourier-Journalの主張に納得せざるを得ないわけで。
Choice for Horse of the Year is a toss-up | courier-journal.com | The Courier-Journal
Patrick BianconeはZenyattaに対してこんな馬はSecretariat以来だと絶賛するし、Bob Baffertも「Zenyattaが勝った時はまるで三冠馬が誕生したときのようだった。彼女が選ばれないとしたら何かが間違っているんだ」と得意の表現を使っていますね。Zenyattaを管理するJohn A. Shirreffsは至って冷静で同時受賞するのが一番だと語ったようですが。
この実績でBC Classicを勝っている馬を年度代表馬に選べないのなら、北米競馬って何なのだ的にBaffert師の意見に近いかな。Rachel Alexandraには特別賞を与えてという形に落ち着くんじゃないかな。

連覇した馬とできなかった馬と

今年のBreeders' Cupには連覇の掛かった馬の出走が多くありました。Breeders' Cupは持ち回り開催という性質上、毎年コースが変わることが連覇しにくい原因になっているようには思われ、今回は初めて二年連続で同じSanta Anita開催でこうした馬は条件的に恵まれたことも事実ではありましょう。地味なところではMarathonのMuhannakですし、特に注目されていたのはMileのGoldikovaでしたでしょうか。他にもFilly and Mare SprintのVentura、Filly and Mare TurfのForever Together、TurfのConduitが該当しています。また変則ですが昨年Ladies' Classic、今年はClassicという形になったZenyattaもBCを2年連続勝つということにおいては同じかなと。それだとJuvenile Fillies TurfのMaramが今年はFilly and Mare Turfに出走し、JuvenileのMidshipmanも今年はDirt Mileに出走していました。
これらの中でGI格を有するレースに出走しているZenyattaGoldikova、Conduit、Ventura、Forever Together、Midshipmanは今年も素晴らしいレースでした。勝った3頭は勿論のこと負けたとはいえVentura、Forever Togetherにしても、今年1年間の活躍に相応しいレースを見せていました。一方でMaram、Muhannakについては今年のキャリアにしろBCでのレースにしろあまり良いところがなく、Juvenile Fillies Turfにしろ、MarathonにしろGIへの昇格は当面あり得ないよなという認識を強く持ちました。

欧州馬

今年のBCを勝った欧州調教馬はFM TurfのMidday、TurfのConduit、MileのGoldikovaJuvenileのVale Of York、MarathonのMan Of Iron、Juvenile TurfのPounced。14戦中6勝でGIは4勝。芝のGI3戦を全部持って行かれた上、Juvenileまでというのはかなりやられた印象を持たせるでしょう。MarathonJuvenile Turfは欧州馬に勝たれてもダメージはないと思います。ClassicでもTwice Overが3着に入っていますし、Dirt MileではMastercraftsmanが4着。やはり合成馬場だと欧州馬にかなりのチャンスがあるように見えます。

Julien R. Leparoux got three

今年のシリーズで3勝でした。FM SprintのInformed Decision、Juvenile FilliesのShe Be Wild、Dirt MileのFurthest Landで3勝。レースが増えてますからといえばそれまでになってしまうかな。

Classic double for John A. Shirreffs

John A. Shirreffs師は初日のLadies' ClassicをLife Is Sweetで、二日目のClassicをZenyattaで勝利。BCの歴史上でClassicとDistaffを両取りした調教師はいそうでいなかった。乗り手だとSkip AwayとAjinaでMike E. Smithがやっていますが。

Aidan O'Brien Barn

展望でも書いたけれどMastercraftsmanをDirt Mileに出走させたのが本当に不可解。BC Classicというタイトルを切望するのならば両者をClassicに出走させるべきだったのだろう。MastercraftsmanでDirt Mileを取ることに価値があったとは思えない。Telegraghの記事に言わせれば、このMastercraftsmanRip Van Winkleはそれぞれのレース出走馬で唯一ラシックスを使わなかった馬であると。そして皮肉なことにO'Brien調教馬で唯一ラシックスを使用したMan Of IronがO'Brienの唯一の勝ち馬となったと言う。

Ironically Ballydoyle’s single winner, Man of Iron, was the only horse they did run on medication. This is, of course, not conclusive scientific proof that Lasix aids performance but, like Zenyatta’s victory in the Classic, it tells its’ own story.

Zenyatta captures a nation's hearts at with Breeders’ Cup Classic victory - Telegraph

全体としてイギリス風味の強い、裏読みしたくなる部分の多い記事なので興味のある方は一読あれ。

南カリフォルニアは最高さ

などとぬかしやがったのはLA Times。
Breeders' Cup should make itself at home here
実際この時期の西海岸LA近辺の気候の良さというのは普通に語られるところで、BCに関してもその点で西海岸開催は欧州勢にも評判が良い事情はあります。そしてLAが大都市であることから周辺のインフラの良さなども群を抜いていると。だから毎年Santa AnitaでBCやったら良いじゃねえか。東海岸の陣営が合成馬場に懐疑的なのは知ってるけど、強い欧州馬が遠征してくるよとも。
で、来年Kentuckyの地元紙Courier-Journalあたりが、「合成馬場なんてダメだね。BCはダートでやらないと」的な記事を出すんですね、分かります。
ということで来年はChurchill Downsで、その先はまだ決まっていません。KeenelandはBC誘致するという話が出ていましたが、Kentuckyで連続開催は微妙か。しばらくNYから離れているので主催の立場としてはBelmontに引き受けさせたいんじゃないかという気もしますが。
これまで26回開催されてきましたが、Santa Anitaは5回ホストしています。他はHollywoodが3回、Belmontが4回、Churchill Downsが6回、Gulfstream Parkが3回、Aqueduct、Woodbine、Arlington、Lone Star、Monmouthが各1回ずつ。来年でChurchill Downsが7回目となりますが、ここしかないから的なところはあるのかな。だからKeenelandが誘致したいと言い出しているわけでしょうが。