海外競馬

北米の種牡馬事情を見てみよう

北米のReport Of Mares Bredはアメリカ、カナダ、プエルトリコの今年の種付け頭数がまとめられている。9月30日までにJockey Clubに報告された速報値であって翌年になると産駒出生数ともにBreeding Statisticsとして発表されるが、この時になるとReport Of Ma…

Hong Kong International Races

現在の香港競馬はスプリントにKa Ying Rising、マイルにVoyage Bubble、中距離にRomantic Warriorを擁し、レース体系的にどうしても層が薄くなるクラシックディスタンス以外では地元馬の連覇に大きな期待が寄せられている。特にRomantic Warriorが出走するHo…

Breeders' Cup Classic: G1 Del Mar Dirt 10F

稀に見る好メンバーのBC Classicだと期待を高めていたらSovereigntyが熱発により回避することが発表された。以下の内容はSovereigntyの出走を前提に書いたものだが、記録を残しておきたいという側面があるのでそのままにしておく。出走回避は残念だが、Sover…

Breeders' Cup Turf: G1 Del Mar Turf 12F

このレース3勝目を狙うRebel's Romanceは7歳になっても衰えを見せない。このところはドイツで前哨戦をこなしてから直接BC Turfに遠征していたが、今回は北米で1戦をこなしての参戦となった。このJoe Hirsch Turf Classicからの転戦パターンも過去に経験して…

Breeders' Cup Distaff: G1 Del Mar Dirt 9F

Thorpedo AnnaがSpinster S後に骨挫傷が発見され引退したことで一番人気が不在となったイメージのレース。3歳のKentucky Oaks馬Good Cheerも出走せず大物不在の混戦模様である。 古馬では西海岸で連勝中のSeismic BeautyとDorth Vader、3歳馬はダート転向し…

Breeders' Cup Sprint: Del Mar Dirt 6F

今年もCygamesがスポンサーについている。レースの序列からすると上位のClassic、Turf、DistaffがLongineなので、SprintのスポンサーであるCygamesはBCシリーズのスポンサーとして2番目に名前が載ることになる。 去年の勝ち馬Straight No Chaserは中東遠征を…

Breeders' Cup Mile: G1 Del Mar Turf 8F

アメリカの芝マイルは去年中心的な存在となったCarl Spacklerが移籍で抜けてしまい、その分を古馬になったFormidable Manで埋めた形になった。去年調子が良かったJohannesも健在で西海岸の芝路線は充実しているといえる。出走馬のレベルは今年も欧州からの遠…

Breeders' Cup Filly And Mare Turf: G1 Del Mar Turf 11F

Gezora、See The Fire、Cinderella's Dream、Diamond Rainという強力な遠征馬をShe Feels Prettyが迎え撃つレース。She Feels Prettyにとっては11Fの距離も気になるところでGezoraとCinderella's Dreamがとにかく強敵だろう。 Mission Of Joy: Kitten's Joy …

Breeders' Cup Filly And Mare Sprint: G1 Del Mar Dirt 7F

良血の期待馬Tamaraは怪我を繰り返して満足にレースをこなしていないが、前走で復帰戦をこなしたことでここでも期待を集めることになった。対する実績馬ではSweet AztecaとHope Roadが有力で、チリから移籍しているRichiも重賞実績なら十分だが7Fでの実績は…

Breeders' Cup Turf Sprint: G1 Del Mar Turf 5F

Motorious: Muhaarar - Squash by Pastoral Pursuits Philip D'Amato厩舎、Antonio Fresu騎乗。 23戦10勝の7歳馬。 BC Turf Sprintでは一昨年が5着、去年が2着。今年も過去2年と同じG3 Green Flash H勝ちからの参戦。今年のGreen Flash Hは1位入線のReef Run…

Breeders' Cup Dirt Mile: G1 Del Mar Dirt 8F

ダートマイルはドバイでG2 Godolphin Mileを勝ち、帰国してG1 Metropolitan Hを勝ったRaging Torrentが怪我で引退し、短距離寄りのメンバーが少なくなっており、今年はどうしてもメインの10F路線から脱落した馬が揃うという印象が強くなった。特にBC Juvenil…

金曜開催のブリーダーズカップの2歳戦をまとめて

2歳戦の各レースを細かく見ている時間がないのでまとめてごまかそうという試み。 メインのダートは牡馬も牝馬も東西の路線からしっかりメンバーが揃っていて良いレースになるだろう。 ここ数年で芝のレースにはCoolmoreがG1のトップクラスを送り込む手法を確…

Cox Plate: G1 Moonee Valley Turf 2040m

Cox Plateを開催するMoonee Valley競馬場は本レース名にも冠されるWilliam Samuel Coxが中心となって1883年に創設された。創設の経緯からその土地を含めた全ての施設をMoonee Valley Racing Clubが所有し、競馬開催を行っている。 レーストラックは4つの直線…

Champions S: G1 Ascot Turf 10F

古馬のOmbudsmanと3歳のDelacroixに12Fからの参戦となったCalandaganを加えた三強の決戦ではあるがOmbudsmanがちょっとリードしている。Godolphinはペースメイカーを追加登録で用意したのでOmbudsmanへのお膳立ては十分と言える。一方CoolmoreもMount Kilima…

Queen Elizabeth II S: G1 Ascot Turf 8F

欧州マイルにはField Of Goldというスター候補に復活したRosallionやCoolmoreの3歳でフランス2000 Guineas勝ちのHenri Matisseが揃ったSussex Sが前半戦のハイライトだったが、このレースを勝ったのはField Of Gold陣営がペースメイカーとして用意したQirat…

British Champions Fillies And Mares: G1 Ascot Turf 12F

牝馬の12F戦なら優位のKalpanaが1年ぶりの勝利を狙って出走する。対抗するのは凱旋門賞の大外枠を嫌って出走を取りやめたEstrange。 Danielle: Cracksman - Crimson Ribbon by Lemon Drop Kid John & Thady Gosden厩舎、Oisin Murphy騎乗。 A.E. Oppenheimer…

British Champions Sprint S: G1 Ascot Turf 6F

スプリント路線は混戦で絶対的な存在を欠いている。Wathnan Racingが能力のある馬を3頭出しの体制で、その中でもエースと見られるLazzatが人気だが、6Fで安心できるタイプとは思われない。3歳のスプリンターBig Mojoがその対抗と見られており、ここを勝てば…

British Champions Long Distance Cup: G1 Ascot 16F

今年からこの長距離カテゴリーもG1に昇格。時期的にはオーストラリアへの遠征が問題なければMelbourne Cupと競合するし、フランス勢にはRoyal-Oakが控えていることもあってメンバーは微妙なものになりがち。まあ、G1昇格の面ではKyprios、Trueshan、Trawlerm…

Prix De L'Opera: G1 Longchamp Turf 2000m

3歳以上の牝馬限定戦。3歳は56㎏、4歳以上は58㎏。 ライバル不在のメンバーでSee The FireがG1タイトルを狙う。対抗は実績馬のTamfanaだがマイラー色が強く、クールモアもマイラーのJanuaryのみという状況である。ドイツオークス馬で社台がオーナーとなったN…

Prix De La Foret: G1 Longchamp Turf 1400m

出走資格は3歳以上。3歳馬57㎏、4歳以上58㎏。 欧州の1400mは古馬混合のG1がこのレースしかない状態がずっと続いていたが、今年からYorkのCity Of York SがG1に昇格している。 ハンデキャップ戦で勝利を積み上げ、前走でG2をクリアしてまだ底を見せていないM…

Prix De L'Abbaye De Longchamp: G1 Longchamp Turf 1000m

出走資格は2歳以上。2歳馬は54㎏、3歳以上は62㎏を負担する。 オーストラリア産馬のAsfooraが抜けた実績を誇るが、負けるときは負けるので他馬にもチャンスは大きい。LongchampのG3 Prix Du Petit Couvertの上位であるMonteilleとRayevkaがその第一候補であ…

Prix Jean-Luc Lagardere: G1 Longchamp Turf 1400m

出走資格は2歳の牡馬および牝馬。定量は57㎏。 こちらのフランス勢はAga Khan Studの無敗馬RayifとWertheimerのNighttimeの2強である。クールモアはPhoenix Sの4着馬で前走のG2戦で初勝利となったPuerto Ricoを持ってきたが、上位2頭に比べるとやや劣る。 Ra…

Prix Marcel Boussac: G1 Longchamp Turf 1600m

2歳牝馬限定戦で斤量は56㎏。 クールモアが送り込んでくる遠征馬と地元フランスの実績馬の勝負。今年のフランス2歳はWertheimerが好調で牝馬では4戦無敗のGreen Spiritがエントリーしている。クールモアからは2戦2勝のDiamond Necklaceが遠征してきた。 Nari…

Arabian World Cup: PA-G1 Longchamp Turf 2000m

4歳馬は57.5㎏、5歳以上は58㎏で牝馬のアローワンスは2kg。今年もAl Ghadeerの存在は揺るがないが、5歳馬からの挑戦を受ける形となった。 Joe Star: Al Mourtajez - Guest Del Falot by Djorman J.F. Bernard厩舎、Mickael Forest騎乗。 Mohammed Abdullah A…

Prix Du Cadran: G1 Longchamp Turf 4000m

4歳以上で斤量58㎏。 当初Alsakib、Sunway、Coltraneの3頭しか残らなかったが、追加登録で5頭が参戦して8頭立ての形が整った。とはいえ追加登録組の臨戦はちょっと無理目なものも見受けられる。 Alsakib: Kingman - America Nova by Verglas A.Balding厩舎、…

Prix De Royallieu: G1 Longchamp Turf 2800m

3歳以上牝馬限定の長距離戦。斤量は3歳が56㎏、4歳以上が59㎏と少し差が付けられている。 クールモアはBedtime Storyを参戦させてきた。去年のGratefulの再現が頭をよぎるが、長距離戦には出走経験がない。2400mを走れていれば、ここのあと400mは何とかなっ…

Arabian Trophy Des Juments: PA-G1 Longchamp Turf 2000m

純血アラブの4歳牝馬限定G1で58㎏の定量戦。アラブ競馬の情報はほぼFrance Galopのデータをもとに、必要な場合に各主催者等のレース情報を確認してまとめただけ。中東開催のレースはほぼ問題ないのだが、欧州のフランス以外はかなり難易度が高い。 Al Muthqa…

Irish Champion S: G1 Leopardstown Turf 10F

欧州中距離の重要なG1であると同時に凱旋門賞に向けた一戦でもあるのだが、このところは凱旋門賞を目標に出走してくるよりも中距離でのタイトルを狙って出走するパターンが多いように思われる。今年も10Fを主戦場とするタイプが揃い、レース前から凱旋門賞を…

Travers S: Saratoga G1 Dirt 10F

その後の3歳路線 北米の3歳馬はKentucky Derby以降の路線でSovereignty、Journalismの2強とそこに続くBaeza、Gosgerという序列がほぼ固まったようには思われる。 三冠終了以降の重要レースはG1 Haskell S、G2 Jim Dandy Sときて、G1 Traversでもう一つのピー…

International S: G1 York Turf 10F56yd

第一回開催がRobertoがBrigadier Gerardをやっつけちゃってヒールとしての役回りを決定的なものとしてしまった1972年と比較的歴史が浅いレースながら、Ebor開催のハイライトで欧州中距離路線の重要なG1。Robertoから始まる歴代の勝ち馬にはDahlia、Troy、Cae…