Dubai Kahayla Classic: PA-G1 Meydan Dirt 2000m

5歳以上、総賞金100万ドルの純血アラブ戦。

純血アラブのG1で総賞金を比べるならば先月のリヤドは芝G1が総賞金150万ドル、ダートG1が総賞金200万ドル、カタールのH.H. The Amir Swordは総賞金250万ドル、12月に開催されたアブダビのJewel Crownは総賞金500万ディルハム(≒136万ドル)といったところ。欧州のレースだとまあフランスですがArabian World Cupの総賞金100万ユーロが一つ抜けた高さだろうか。

ダートの2000m戦なのでObaiya Arabian Classicが重要な参考レースになるのだが、今回はUAEのエントラントが多く出走馬の共通性は低い。とはいえ、今年はサウジアラビアのAlkhalediah Stablesが芝とダートの覇者を送り込んできたので、この2頭が中心になりそう。

地元ではAl Maktoum Challenge Roundのシリーズが本線で、Round 2を勝ったBarakkaの評価が高い。First Classsが復活するなら面白いが、難しそう。

TILAL AL KHALEDIAH (KSA): Laith Al Khalediah - Aaseyat Al Khalediah by Khalid El Biwaibiya

Saudi Arabia調教Naser Mutlaq厩舎。Emirates Racing Authorityのデータでは10戦9勝、レートは芝もダートも128である。1月のPrince Sultan Bin Abdulaziz Cupは記録に出てこず扱いがよくわからない。

去年はObaiya Arabian Classic、今年はAl Mneefah Cupを勝ったサウジアラビアの双璧の片割れ。ここ2戦が芝戦でこちらでも他馬を寄せ付けない結果を残しているが、元はダートで走っており、MeydanでAsfan Al Khalediahとの勝負をつけるという形か。

ASFAN AL KHALEDIAH (KSA): Laith Al Khalediah - Mistahilat Al Khalidiah by Dormane

Saudi Arabia調教Naser Mutlaq厩舎。14戦14勝でこちらも芝ダートともにレート128を有している。

去年はAl Mneefah Cup、今年はObaiya Arabian Classicを勝ったサウジアラビア最強馬。

とにかく強く、前走のObaiya Arabian Classicでは陣営が去年の勝ち馬Tilal Al Khalediahを芝に回すほどであった。同陣営の2頭の直接対決がここに実現する。

BARAKKA (GB): Af Al Buraq - Laqataat by Bengali Dalbret

UAE調教Ahmad Bin Harmash厩舎。10戦3勝。ダートのレーティングは125を持つ強豪。

去年は芝のG1 Jewel Crownに出走しているが11着に終わっている。前走でMeydanのG1 Al Maktoum Challenge Round 2を勝っての参戦である。純血アラブは去年の12月からの各ポイントとなる開催でAl Maktoum Challenge Roundが全てG1としてRound 3まで開催されている。ドバイの路線はこれが本線で、今年はRound 2を快勝したBarakkaの評価がもっとも高い。

RB RICH LYKE ME (USA): Majd Al Arab - Rich Frynd by Th Richie

UAE調教Fawzi Nass厩舎。27戦12勝でレートは119。一昨年から一線級で走っている8歳馬。

今年はChallenge Round 1を勝ち、Round 2をスキップして出走したRound 3では6着。2022年のKahayla Classicに出走しておりFirst Classsの前に13着、2023年はObaiya Classicに出走してTilal Al Khalediahの2着、Kahayla ClassicはHayyanの11着という結果がある。2000mがギリギリっぽくKing AbdulazizではこなしているもののMeydanでは大敗となっている。

RB KINGMAKER (USA): Baseq Al Khalediah - Rb Royale Madame by Majd Al Arab

UAE調教Helal Alalawi厩舎。10戦3勝でレート123だが、去年から芝で走っており、ダートのレートではなさそうな気がする。Abu DhabiのArabian Triple Crownの二冠馬。

Abu Dhabiの芝路線からの挑戦者で前走はG1 H.H. The President Cup勝ち。G1 Jewel Crownは6着だった。

去年はChantillyに遠征し、G1 Qatar Derby Des Pur-Sang Arabes De 4 Ansに出走して4着。このレースは上位がAl Ghadeer、Al Doha、Al Riffaaと強者揃いで彼らに次ぐ4着はまずまずの結果。

AF ALWAJEL (UAE): Af Al Buraq - Samira De Carrere by Djouras Tu

UAE調教Ernst Oertel厩舎。18戦7勝でレート121。9歳馬で2021年のKahayla Classic2着馬。

前走のChallenge Round 3で2着に入って健在を示している。

SUNY DU LOUP (FR): Af Albahar - Sirene Du Loup by Al Sakbe

UAE調教Hamad Ali Almarar厩舎。20戦7勝でレートは121。

ポーランドでデビューしてWarsawで4戦2勝を上げてフランスに渡ったが、フランスでは勝てず、UAEに移籍している。Abu Dhabiの芝をメインに出走して2022年のUAE Arabian Derbyを勝った。ダート戦は去年Challenge Round 2に出走したがこなせず芝に戻っており、Al Ainのダート戦を勝ったことがある程度だったが、今年のChallenge Round 3に出走するとここを勝った。メンバーが薄いところに人気薄で勝ち時計も目立ったものではないというあたりで持ちレート121までよく付いたというところ。

ALARQAM (FR): Jaafer Asf - Nelka by Tidjani

UAE調教Musabbeh Almheiri厩舎。4戦2勝でレート118。

5歳馬だがキャリアを見るに今シーズンがデビューシーズン。Al Ainで2連勝してChallenge Round 2に出走すると2着に入った。前走は芝のG1 H.H. The President Cupで5着。

FIRST CLASSS (USA): Dahess - Topoftheclass by Genuine Monarch

UAE調教Doug Watson厩舎。28戦7勝、レート116。

デビューはアメリカで2020年にLone StarのG3 Texas Lone Star Juvenile Sを勝っている。その後カタールに移籍し、芝で走ると2021年にG2 Qatar International Derbyを勝った。2022年にはサウジアラビアで当時ListedのAl Mneefah Cupを勝つとKahayla Classicに出走してここも勝つなど全盛期を迎え、夏場には欧州遠征を敢行してLongchampのG1 Prix Dragonを2着し、Arabian World Cupで5着に入った。さらに年末にはAbu DhabiでG1 Jewel Crownを勝っており充実しきりである。

2023年は一変して不振に陥り、DohaのH.H. The Amir Swordを4着、Kahayla Classicを3着から欧州に渡り、GoodwoodのG1 Qatar International SでAl Ghadeerに遭遇してしまう。ここは2着だったが、続くLongchampのArabian World Cupでは10着と最下位に終わり、中東シーズンが開幕するとJewel Crownで5着、Challenge Round 2で4着、H.H. The President Cupで6着という臨戦になった。芝ダート問わずに走るが、今シーズンのレースはいずれも着差を開かれており厳しい状況である。

DERGHAM ATHBAH (GB): Af Albahar - Mandragore Al Maury by Dormane

Saudi Arabia調教Lucas Francisco Gaitan厩舎。25戦5勝、レート116。

イギリスでデビューしてUAEへ。去年からはサウジアラビアで出走している。Al-Dareyah Cup勝ちからObaiya Arabian Classicに出走したが、完走できずに終わっている。

AJS JAMRAN (BEL): Af Albahar - July Du Falgas by Munjiz

Qatar調教Mohammed Hamad Khalifa Al Attiyah厩舎。10戦5勝、レート115。

ベルギー産馬だが、これまでは全てカタールのDohaで出走している。G1 Qatar International Cupを勝った5歳馬。

FALAAH (FR): Af Albahar - Zeina by Munjiz

Oman調教Ahmed Ibrahim Al Balushi厩舎。10戦5勝、レート114。

フランスでデビューし、カタールに移籍した後、オマーンに移籍した。オマーンのAl Rahbaで3戦3勝とするとMeydanに遠征してChallenge Round 1を2着して通用するところを見せた。オマーンに戻りIbriのIbri Fort Raceを快勝してきた。

HADI DE CARRERE (FR): Nieshan - Viki De Carrere by Dormane

France調教Thomas Fourcy厩舎。15戦4勝、レート114。

2022年にはObaiya Arabian ClassicではTilal Al Khalediahを下して勝利し、転戦したKahayla ClassicはFirst Classsの3着と健闘した。その後は大きなタイトルはなく、去年のArabian World Cupは6着。前走はモロッコのAnfa競馬場でG3 Grand Prix De Sa Majeste Le Roi Mohammed VIでVica Grineの2着になっている。

BAHWAN (UAE): Jalnar Al Khalediah - Meeyur by Mared Al Sahra

UAE調教Saeed Alshamsi厩舎。11戦4勝、レート113。

ポーランドでデビューし3戦3勝、WarsawのG3を勝っている。DoncasterのG1 President Of The UAE Cupで5着の後UAEに移籍している。前走は芝2200mのG1 Emirates Championshipで2着。