Hong Kong Vase: Sha Tin Group 1 Turf 2400m

香港のこの路線にはRussian Emperorがおり、今年もシーズン終わりのChampions And Chater Cupを勝っていたのだが、今シーズンは1600mのSha Tin Trophyを最下位の10着、2000mのJockey Club Cupをブービーの8着と距離のことがあるにしてもさっぱりな内容でVaseに出てこられる状態ではなくなってしまった。結果として香港馬はSenor Tobaが筆頭ということで遠征馬相手に立ち回れるレベルではないだろう。

日本からはシャフリヤールが取り消されてしまったもののジェラルディーナを筆頭にレーベンスティールとゼッフィーロを加えた3頭が出走する。欧州馬はBC FM Turf2着のWarm Heartが出走するほか、Junko、West Wind Blowsも名を連ねている。

Junko: Intello - Lady Zuzu by Dynaformer

イギリス産馬、4歳、レーティング117、13戦6勝。

Wertheimerのオーナーブリードで、今年になってクラシックディスタンスに転向し、ドイツでGrosser Preis Von Bayernを勝った。Conseil De ParisではIresineの3着ともう少し上積みが欲しいところ。

Senor Toba: Toronado - Bahamas by Teofilo

オーストラリア産馬、6歳、レーティング115、27戦5勝。

オーストラリア時代はQueensland Derbyで2着の実績馬。香港では適距離のレースが少なく、Hong Kong Vaseになると海外馬に及ばず苦しんでいる。年始からは中東遠征も行ったが結果を残せないままである。

Zeffiro: Deep Impact - Wild Wind by Danehill Dancer

ゼッフィーロ、日本産馬、4歳、レーティング114、12戦5勝。

前走でアルゼンチン共和国肺を勝った。牝系はMonevassiaを通じるMiesqueのファミリーで近親がラヴズオンリーユーなど。ここはStorm Catが入っていてほしかったところだろう。

Five G Patch: Camelot - Uliana by Darshaan

アイルランド産馬、5歳、レーティング113、18戦4勝。

O'Brien厩舎で2戦2勝のあと香港へ。まあデビューが3歳夏になった時点で厳しい。今年のChampions And Chater Cupで3着があるが、実績といえばその程度。

West Wind Blows: Teofilo - West Wind by Machiavellian

アイルランド産馬、4歳、レーティング113、15戦5勝。

今年の秋にオーストラリアに遠征してTurnbull SとCaulfield Cupで2着。前走はFlemingtonのChampions Sで9着から香港に転戦してきた。Gold Tripと勝ち負けしているような戦績ではちょっと物足りない。

La City Blanche: Cityscape - Etoile Blanc by Nedawi

アルゼンチン産馬、5歳、レーティング106、香港で11戦1勝。

2021年にアルゼンチンのSan IsidroでG1 Gran Premio Jockey Clubを勝ったZodiacalが香港に移籍して改名されたもの。香港では特に実績がない。

Geraldina: Maurice - Gentildonna by Deep Impact

ジェラルディーナ、日本産馬、5歳、レーティング115、22戦6勝。

去年はエリザベス女王杯勝ちから有馬記念3着と充実していたが、今年は宝塚記念4着程度で結果が振るっていない。香港にはQueen Elizabeth II Cupにも遠征したが6着に終わっている。これが引退レースになりそうで、Hong Kong Vaseでワンチャン狙うのは悪くはなく、Warm Heartをとらえられるかというレースになるだろう。

Lebensstil: Real Steel - Tokai Life by Tokai Teio

レーベンスティール、日本産馬、3歳、レーティング115、6戦3勝。

レース間隔をあけて使われていて、セントライト記念勝ちからG1挑戦がHong Kong Vaseとなった。最速の上り3Fで差し切れるかどうかだからシンプルではある。

Warm Heart: Galileo - Sea Siren by Fastnet Rock

アイルランド産馬、3歳、レーティング117、9戦5勝。

EpsomのOaksには間に合わなかったものの、Royal AscotのG2 Ribblesdale Sを勝つとIrish Oaksに出走して5着。その後Yorkshire OaksでG1勝ちを果たすと続くPrix Vermeilleも勝った。しかし凱旋門賞には向かわずBC FM Turfに遠征し、Inspiralに最後は差されるものの2着を確保した。

12F戦を得意にしており、本番でもレースを引っ張る立場になるだろう。日本馬は後ろから行くタイプが揃っており、Warm Heartをとらえられるかという勝負になる。