BC Classic: Santa Anita Grade 1 Dirt 10F

枠順が出る前からGeaux Rocket RideとMageが消え、枠順が発表された後にArcangeloがスクラッチとレース前から3歳馬が悲惨な状態にある。Preakness S馬National Treasureは健在だがDirt Mileに行ってしまった。そもそもForteはエントリーまでたどり着かずに引退しているわけで、春頃の上位馬が全く不在。古馬は去年の上位馬がことごとく引退していて明け4歳の層が薄いところにTaibaが中東で行方不明になっており、Country Grammerも北米復帰戦で惨敗して引退、その他春先の上位馬も皆消えて行ってしまいこちらの核もないままの一年だったと言える。DefundedやStilleto Boyがトップを張れるかといわれればそりゃ無理でしょうよ。

サウジとドバイの中東2戦はSaudi CupがPanthalassa、Dubai World CupがUshba Tesoroとどちらも日本の手に落ちた。BC ClassicにはUshba Tesoroが参戦し、3歳馬でUAE Derby勝ちからKentucky Derbyに出走したDerma Sotogakeもエントリーしている。

Arcangelo: Arrogate - Modeling by Tapit

アメリカ産馬。Jena Antonucci厩舎。

勝ち上がりからG1 Belmont S、G1 Travers Sを含む4連勝としており、最有力と目されていたが、調教に出てこずそのまま引退が発表された。夭折したArrogateの最良の後継種牡馬という役回りがあるので、無理はできないのは理解できるが。

Zandon: Upstart - Memories Preval by Creative Cause

アメリカ産馬。Chad Brown厩舎。

4歳馬で上位で安定した戦績を残す。とはいえ勝ちが遠く、G1はBlue Grass Sのみ。前走のG2 Woodward Sはそれ以来の勝利となった。

White Abarrio: Race Day - Catching Diamonds by Into Mischief

アメリカ産馬。Richard Dutrow Jr.厩舎。

4歳馬。G1 Florida Derbyの勝ち馬で、今年はG1 Whitney Sを圧勝した。追い上げてきたZandonを直線でぶっちぎったのは出色で、今年の古馬中距離では一番のレースだった。

Missed The Cut: Quality Road - Beauly by Sea The Stars

アメリカ産馬。John Sadler厩舎。

4歳馬。今年北米に移籍して前走でG3 Tokyo City Cupを勝った。ダート12Fで圧勝となったが、母父にSea The Starsいるしまあ距離は行けたということだろう。

Derma Sotogake: Mind Your Biscuits - Amour Poesie by Neo Universe

日本産馬。音無厩舎、デルマソトガケ。

日本の2歳ダートチャンプで今年はG3 Saudi Derbyを3着からG2 UAE Derbyを勝ってKentucky Derbyに参戦して6着。それ以来出走していないので判断に困る。今年の3歳馬が壊滅状態となっているため、Kentucky Derby出走馬からは唯一のBC Classic出走となった。

Saudi Crown: Always Dreaming - New Narration by Tapit

アメリカ産馬。Brad Cox厩舎。

三冠戦には間に合わず、G3 Dwyer S、G2 Jim Dandy Sを2着として、G1 Pennsylvania Derbyを勝った。北米三歳馬の最後の砦である。

Clapton: Brethren - Alexandra Rylee by Afleet Alex

アメリカ産馬。Chad Summers厩舎。

フロリダ産の4歳馬。G1 Jockey Club Gold Cupを4着、その後G2 Lukas Classicを勝って参戦してきた。

Ushba Tesoro: Orfevre - Millefeui Attach by King Kamehameha

日本産馬。高木厩舎、ウシュバテソーロ。

Dubai World Cupを勝った6歳馬。6連勝中でドバイから戻った後は十分に休養を取って船橋日本テレビ盃で復帰戦を快勝した。

BC ClassicはDubai World Cupと全く連動しないし、そもそも6歳馬には分の悪いレースだが、今年ほど層が薄いことは無かったわけで、ダートの2000mなら下手なレースにはならないだろうし。そもそもOrfevre産駒はわけわからないので考えるのをやめよう。

9-f BayouのファミリーでSeptieme Cielも入る母系は北米向き。BCでClassicとDistaffの両方を勝たせている種牡馬はそう多くないので、Orfevreがそこに加わるなら面白いしぜひどうぞ。

Senor Buscador: Mineshaft - Rose's Desert by Desert God

アメリカ産馬。Todd W. Fincher厩舎。

5歳馬でG2 San Diego Hの勝ち馬。

Dreamlike: Gun Runner - Time To Tap by Tapit

アメリカ産馬。Pletcher厩舎。

G1 Pennsylvania Derbyの2着馬。8-d Carol's ChristmasのファミリーでGun Runner×Tapitという典型的なWinchellの生産馬。

Bright Future: Curlin - Sophia's Song by Bellamy Road

アメリカ産馬。Pletcher厩舎。

4歳馬で7戦4勝。前走のG1 Jockey Club Gold Cupを勝ってBC参戦となった。

Arabian Knight: Uncle Mo - Borealis Night by Astrology

アメリカ産馬。Baffert厩舎。

3歳馬。G1 Haskell Sを3着のあとG1 Pacific Classicを勝った。古馬混合のG1を逃げ切り勝ちで評価されているが、直線で脚が完全に鈍ってGeaux Rocket Rideに迫られており、そこまで良いレースだったようには思えない。現在一番人気である。

Proxy: Tapit - Panty Raid by Include

アメリカ産馬。Michael Stidham厩舎。

G1 Jockey Club Gold Cupを2着の5歳馬。G1 Clark S勝ちがある。