Champions Mile: Sha Tin Group 1 Turf 1600m

Golden Sixty vs California Spangleというレースだが、Voyage Bubbleが勝負に絡めるレベルだと面白い。遠征馬はAegonの1頭のみとなっている。

Golden Sixty: Medaglia D'Oro - Gaudeamus by Distorted Humor

金鎗六十

28戦24勝。香港のマイル王者。昨シーズンあたりはやや衰えが出てきたかと思われたが、レースを絞って好調を維持している。12月のHong Kong MileではCalifornia Spangleをとらえきれず2着に終わったが、Stewards' Cupではやり返しているし、2000mのHong Kong Gold CupでもRomantic Warriorを差し切ったのだから恐ろしい。

オーストラリア産馬でイヤリングセールでニュージーランドに渡り、さらにトレーニングセールで香港に輸出された経歴を持つ。キャリアのすべてが香港での出走である。

California Spangle: Starspangledbanner - Pearlitas Passion by High Chaparral

加州星球

17戦10勝。去年のこのレースで2着に入ってマイル路線のトップに名乗りを上げ、年末にはHong Kong MileでGolden Sixtyを撃破してG1勝ちとなった。今年はStewards' Cupで3着、Queen's Silver Jubileeで2着であるが、先着を許しているのはGolden SixtyとRomantic WarriorやLucky Sweynesseであり、後続は相手になっていない。前走は前哨戦のG2 Chairman's Cupで他馬より5ポンド背負う条件ながら、逃げたHealthy Happyをかわいがる余裕を見せるレースで快勝した。

Goffsのイヤリングセール出身で香港に輸入後デビューした。4歳路線ではRomantic Warriorとの争いで、Hong Kong Classic Cupを勝って一矢報いている。その後はマイル路線を選択し、Golden Sixtyとの戦いを続けている。

父Starspangledbannerはオーストラリア産馬で1600mのCaulfield Guineasも勝っているが、スプリンタータイプであった。3歳のシーズン末にA.P. O'Brien厩舎に移籍するとRoyal Ascot開催のGolden Jubilee Sを快勝し、直後のJuly Cupも勝った。その馬名と相まってセンセーショナルなイメージを与え、Nunthorpe Sを2着、Sprint Cupを5着で引退種牡馬入りとなった。しかし種牡馬としては精子の形成異常により運動性に問題があって受胎率が低く、競走馬として現役に復帰する一幕もあった。初年度産駒からはThe Wow Signalを出しており、産駒数が多くなった近年ではState Of Restを出している。

母系は北米で強い4-r族だが傍流で、カナダから欧州に渡ったGay Appealの分岐に属している。近親にはLilly Of The Valley、Mubtaahij姉弟がいる他、ノーヴァレンダが出ている。

Waikuku: Harbour Watch - London Plane by Danehill Dancer

夏威夷

34戦9勝。去年のStewards' CupでGolden Sixtyの連勝を止めたことで知られる古豪。今シーズンは衰えが明らかで厳しい状況である。

アイルランドで2戦1勝ののちに香港に移籍し、マイル路線に向かうと前代のマイルチャンプBeauty Generationからその地位を奪うかに思われたが、Waikuku自身もGolden Sixtyに追いやられることになった。

Aegon: Sacred Falls - Toss Up by Zabeel

驍勇劍神

19戦6勝。ニュージーランド産馬で、ニュージーランドのAndrew Forsman厩舎に所属しているが、オーストラリアでの出走が多い。NZ 2000 Guineasの勝ち馬で、マイルから短い距離で出走している。上位2頭を逆転する可能性があるとすればこの馬だが、ちょっと差がある。

父Sacred FallsはO'Reilly産駒でニュージーランドとオーストラリアでG1を4勝したマイラーである。ニュージーランド種牡馬入りしていることもあってかZabeelやその子との相性がよく、IcebathやAromatic、Zee Fallsという重賞馬が出ている。

Beauty Joy: Sebring - Impressive Jeuney by Jeune

美麗同享

21戦9勝。昨シーズンの終わりにG3を連勝して期待されたが、今シーズンはやや苦しんでいる。Hong Kong Mileで4着にも入っているが、基本的にGolden SixtyとCalifornia Spangleがいるとどうにもならない。

西オーストラリアでTalladegaの登録名としてデビューから4連勝してListed勝ちまで出世したところで香港に移籍した。

My Oberon: Dubawi - My Titania by Sea The Stars

仙幻之王

21戦6勝。オーストラリアのAnnabel Neasham厩舎の管理馬。Moonee ValleyのG2 Crystal Mileを勝っており、Doncaster Mileで2着からの遠征となった。マイル戦で実績を残しているが、All-Star Mileは14着に終わっていたりと信用できない。重馬場が向いているというか、今シーズンはGoodの条件ではさっぱりである。

Glorious Dragon: Teofilo - Tipperary Honor by Highest Honor

龍鼓飛揚

33戦5勝。前走はDubai Turfに遠征したが12着に終わっている。中距離を主戦場とする馬で、マイル戦への出走は少ない。イギリス時代はStephensons Rocketと名乗り5戦1勝。

Healthy Happy: Zoustar - Lady Lakshmi by Lonhro

健康愉快

28戦6勝。1400-1600mのコンテンダーだが、G1では通用しているとは言い難い。

オーストラリア時代はLeviathanで5戦2勝。

Voyage Bubble: Deep Field - Raheights by Rahy

遨遊氣泡

11戦5勝。オーストラリアのイヤリングセール出身で香港に渡ってきた4歳馬。香港の4歳路線でHong Kong Classic MileとHong Kong Derbyを勝った。逃げ先行タイプだったが、Hong Kong Classic CupではSword Pointに貼りつかれて沈み、Hong Kong Derbyでは差しに転換している。

このレースで重賞初挑戦で、通用するなら今後が楽しみ。4歳路線の結果ならRomantic Warriorと同等であり、ここからスターダムに上がれるかが問われる一戦となる。

父Deep FieldはEncosta De Lagoの直系で早逝したNorthern Meteorの後継種牡馬として頭角を現している。香港でも人気が高く多数の産駒が輸入され、その中からHong Kong Sprintを勝ったSky Fieldが出た。

母系は9-f族のうちRose Leavesの一門に属していて、近親にDistorted Humorが出ている。