BC前なので怪文書

Juvenile

人気は西海岸でDel Mar FuturityとAmerican Pharoah SのG1を2戦とも圧勝したCave Rock。どちらも他馬を寄せ付けずにちぎる内容で、早逝した父Arrogateの最強の産駒となりそうな個体です。

SaratogaのHopeful SとKeenelandのBreeders' Futurityを勝ってきたForteがその対抗一番手で、こちらは後ろからまくり気味にくるタイプ。

ForteがCave Rockを捕まえられるかの勝負ですが、後ろから行く馬が揃っているのでForteの方が展開は難しそう。National Treasureあたりが覚悟を決めて序盤からCave Rockに仕掛けたらどうかぐらいでCave Rockの優位は揺るがない。

Juvenile Fillies

Frizette Sを勝ってきたChocolate Gelatoが一番人気になっていますが混戦。

初年度産駒は2歳戦績が振るわなかったArrogateですが、今年は牡馬牝馬ともに西海岸で連勝してBCに参戦させることになりました。And Tell Me NoliesはDel Mar DebutanteとChandelier Sを勝ったものの、ギリギリということもあってか評価は上がっていません。

KeenelandのAlcibiades Sを勝ったのはWonder Wheelですが、最後に詰めてきたChop Chopの方が評価は上となっていて、こういった事情から混戦模様。

Juvenile Turf Sprint

2歳牝馬ながら軽斤量の利で全年齢出走のスプリントG1を戦ってきたThe Platinum Queenが参戦します。Nunthorpe Sで2着、Abbaye De Longchampで1着という実績ですが、その間では2歳限定戦で普通に負けてますけどということもあって評価の難しいところ。

Prairie Meadowsで5戦全勝の謎のアイオワ産馬Tyler's Tribeが楽しそうというだけで推します。なおこれまでの5戦は全てダート。

Sharp Azteca産駒2頭出しになってる時点でもう笑える。

Juvenile Fillies Turf

Natalma S勝ちのLast Callが人気にならないのは仕方ないとしても、そこで負けたのでWoodbine路線を引っ張ってたCairo Consortまで人気がないのは悲しい。

BelmontのMiss Grillo Sは人気薄のPleasant Passageに逃げ切られましたが、一応その2着のFree Lookが北米調教のトップ格。続いてJessamin Sを勝ったDelightとなっている。

Alcibiades Sで3着のXigeraは芝戦で勝ち上がっていて、前走がダート挑戦といった風。

遠征馬のトップはMeditate。G1で2着までは来ているので普通に走れば問題ないように思う。

Juvenile Turf

O'Brien厩舎が送り込んできたVictoria RoadはSaxon Warriorの初年度産駒で勝ち上がりに手間取ったものの、その後3連勝で前走はChantillyのG3勝ち。祖母がCassandra GoということでAuguste Rodinの近親で酷似した血統構成となっている。

イギリスのG3を2勝しているGodolphinのSilver Knottが一番人気。北米馬はPacks A Wahlopが西海岸で3連勝を決めているのだがいまいち評価が上がってなくて、前走Pilgrim SでMajor Dudeに負けたもののI'm Very Busy、Bourbon S勝ちのAndthewinnerisあたりと変わらない。

Filly And Mare Sprint

Ballerina HでCe Ceが惨敗したため混戦模様。人気は5連勝中のGoodnight Olive。Ballerina Hの勝ち馬だが、上り馬で重賞初挑戦だった。

Ce CeはSanta Anitaで立て直してきたので余計に分からないレースと化している。

前年Juvenile Filliesで圧勝したEcho ZuluはKentucky Oaksまでたどり着いたものの4着に終わり、その後休養となっていた。復帰戦が7FのDogwood Sで再び強さを見せて短距離路線に乗り込んできた。Gun Runnerは2歳から活躍した産駒が軒並み不振に陥っていたので、レースを使いすぎると調子を落とす印象があり、休養後なら十分だと思える。

そんなわけで連勝中のWicked Haloもいますが、中一週で来るのはちょっと的なところが。

Turf Sprint

基本負けているのはイギリスに遠征したときってことで今年はRoyal Ascotに行って酷い目に遭ったGolden Palですが、去年同様Woodford Sを叩いての本戦です。Highfield Princessが遠征してきたので去年ほど抜けていないでしょうが十分。逆にHighfield Princessが北米の芝コースに対応できるのかなあと。というかコーナーのあるレースできるの?みたいなところ。

後は今年はSprintに来たCasa Creedがどこまでいけるか。

Dirt Mile

Guniteの使い方が腑に落ちないところはあって、Wicked Haloと同じく結構使い込まれて中一週というあたり判断が難しい。10Fをあきらめてきた感じの強いCyberknifeといい判断に困るのでやめてほしい。

Filly And Mare Turf

欧州の強い3歳が遠征してきたので最強馬War Like Goddessを欠く北米で対抗できるかが焦点。トップはNashwaで英オークス3着から仏オークス勝ち、Nassau S勝ちでOpera賞は2着と安定している。

一方英オークスを勝ったTuesdayはその後がいまいちで評価を落としている。距離を考えても分が悪い。

北米馬はChad Brown厩舎がやはり強くIn Italianがトップ。前走E.P. Taylor Sを勝ったRougirとFlower Bowl Sを勝ったVirginia Joyで3頭出し。

まあNashwa相手にはつらい。

Sprint

6F戦ならJackie's Warriorは崩れないと思ったら見事に飛んだのが去年。このレースで引退が決まっているので最後は勝って終わって欲しいところ。4連勝中のElite Powerではちょっと荷が重いかなあ。

Mile

去年Juvenile Turfでトラブルに巻き込まれたModern Gamesが登場。マイル戦だと強さを見せているのだけど、Woodbine MileのあとイギリスにもどってQueen Elizabeth II Sを走ったのでちょっと臨戦がきつい。

KinrossとDreamloperも強力な遠征馬で、Kinrossはマイルへの対応と臨戦で少し割引といった気がする。

北米馬ではDomestic Spendingが復帰する。Kingmanを信じるならKinrossよりこちらが好み。

Distaff

今年現役に残ったLetruskaとShedaresthedevilはいずれもこの舞台にたどり着けなかった。去年はMonomey Girlがシーズン半ばで現役を去っていて、引退レースまで全うすることの難しさを感じさせる。

4歳と3歳が台頭し、一気に世代交代したのが今年の牝馬路線で、BC Distaffでは去年3着のMalathaatが中心となる。今年はOgden Phipps S、Shuvee SでClairiereの2着に終わるが、その後Personal Ensign S、Spinster SとG1を連勝しての出走である。4歳の2番手としてClairiereも出走してくる。Malathaatを連破して一番人気で臨んだPersonal Ensign Sではゲートで暴れて、レースにならないまま終わっている。去年のKentucky Oaksの2着馬Search ResultsはOgden Phipps Sが3着、Personal Ensign Sが2着と完全な3番手実績。

3歳では春からトップにいたNestと夏以降で上がってきたSocietyが控えている。Nestは春のKentucky戦線でスターダムにのし上がり、Kentucky Oaksを2着した後Belmont Sに挑戦して2着となっている。その後CCA OaksとAlabama Sを勝った。古馬相手のレースは前走のBaldame Sだが、相手が軽すぎて参考にならなかった。SocietyはCCA Oaksが重賞初挑戦で4着となり、その後Charles Town Oaks、Cotillion Sと連勝してきた上り馬である。一線級相手の実績としては弱いように思われる。

Turf

War Like Goddessが参戦する。今年3勝しているが全て12Fで前走は牡馬を軽くひねるといったレースぶりであった。北米の芝12Fでは文句なしにトップ。

対抗するのは3歳のNations Prideで東海岸の芝三冠を2着、1着、1着にまとめてきた。古馬相手に走っていないが3歳芝の12Fでは圧倒的。

遠征馬だとGodolphinがドイツに送ってG1を2勝したRebel's Romance、アメリカは初めてとなるMishriff、今年ものBroomeあたり。

War Like Goddessで十分でしょう

Classic

圧巻の前走を思えばFlightlineは揺るがない。あまりレースを使わないのは仕方ないが、来年も現役を続けることが発表されているのでまあいいかといったところ。

3歳馬はEpicenter、Taiba、Rich Strikeが参戦してきた。その中ではEpicenterが人気になっているのだけど、無難にレースをこなすタイプであって化け物の相手は厳しいだろう。

ドバイでは4着に終わったLife Is Goodだが、北米に戻ってから3連勝でWhitney SとWoodward Sを勝ってきている。この状態で然して話題にならないのだからFlightlineが如何に頭抜けた存在かが知れるというもの。とにかく逃げてレースを作らないといけないLife Is Goodに対して二番手からでも大丈夫そうなFlightlineで距離のことも含めてまあ分が悪い。