Lane's End Stallion Roaster 2022

Accelerate

種付け頭数が減る、種付け料を下げるのサイクルが続いておりとてもまずい状況。セールでの結果はそこまでひどいものではないが、父Lookin At Luckyに訴求力がなく、本人もG1を勝ったのは5歳になってからという遅咲きのキャリアが足を引っ張っているとしか思えない。3歳でビューで年末にLos Alamitos Derbyを勝っているし、BC Dirt Mileで3着にもなっているのですけどね。

今年が初年度産駒のデビュー年となっているので、この2歳で結果を出せるかどうかの勝負だろう。

Candy Ride

20歳を超えて100頭以上に種付けしているなら十分と思う。ピーク時より産駒数が減ったが、それ以上に獲得賞金やリーディングの順位が下がっている。高齢の種牡馬にはありがちな状態といえる。

2021年のG1勝ちはSanta Anita DerbyのRock Your Worldのみ。

Catalina Cruiser

種付け頭数が大幅に減少しているが、種付け料はそのままとなった。2年目の昨年ですでに種付け料が減額されていたので続けて下げるのは問題があると判断されているのではないだろうか。G2を5勝してG1で実績がなく、本格的にレースに使われたのが4歳以降というキャリアでは基本的に厳しい。

City Of Light

種牡馬入り時35000ドルの種付け料が産駒デビュー前に60000ドルまで上昇することになった。2年目と3年目の種付け料は40000ドルだったが、140頭以上の種付けを行っており、非常に好調といえる。

父がQuality Roadであることに加えて7F実績からBC Dirt Mile、Pegasus World Cupと距離を伸ばして実績を積んだことが大きい。また、初年度産駒のYearlingでの取引額が平均30万ドルを超えており、種付け料が上がるだけの理由はある。Yearlingセールでの落札者には森秀行調教師の名前も見え、産駒が日本で走る姿にも期待したい。

Code Of Honor

2022年から新規種牡馬入りとなるが、種付け料は10000ドルにとどまった。

2歳ではChampagne Sで2着、3歳ではTravers Sと古馬相手のJockey Club Gold Cupを勝ち、Kentucky DerbyはMaximum Securityの降着もあって2着に入っており、実績は十分だった。ただ、この後5歳まで現役を引っ張ったものの、古馬で碌な実績を積み上げられなかったのはあてが外れたといえるだろう。父Noble Missionも今のところアメリカで受けるわけではなく、3歳いっぱいで現役を切り上げていればと思うが結果論である。

正直種牡馬入り時点でつらいと言いたいところだが、間違いなくNoble Missionの北米時代の最高傑作ではあるので、初年度にどれだけの繁殖牝馬を集められるか注目である。

Connect

2021年に初年度産駒がデビューし、1st Cropリーディングで3位、全体の2歳リーディングでは5位と健闘した。Rattle N RollがBreeders' Futurityを勝って、初年度産駒の2歳G1制覇も成し遂げた。

この初年度産駒の結果を受けて、種付け料は前年より10000ドル増額の25000ドルとなった。Rattle N RollはBreeders' Futurity以降出走していないが、今後Kentucky Derby路線に乗る産駒が現れれば言うことない。

Daredevil

復帰2年目なので種付け料は当然前年25000ドルを維持した。WinStar時代の初年度と比較しても倍額なので十分だろうし、2021年は95頭に種付けとなっており悪くない。

2021年の産駒実績はSwiss SkydiverとShedaresthedevilの2頭が頼りなのは変わらなかったが、2022年はShedaresthedevilのみとなり、新たに期待できそうなのはG2 Chandellier Sで差を付けられたとはいえ2着に入ったElectric Rideくらいか。また牝馬かよ。牡馬だと古馬になったHe'smyhoneybadgerだが、重賞レベルかというと疑問である。

しばらく産駒成績は悲惨なことになるが、種付け料や種付け頭数がどう変動するか楽しみである。

Game Winner

変わらず30000ドル。去年から種牡馬入りして初年度の種付けが157頭と十分な相手を集めた。Candy Ride産駒で無敗のBC Juvenile馬となればさすがの人気である。Candy Ride産駒で今後これ以上が出てくるかというところでもあるし。

Gift Box

初年度の2021年は10000ドルの種付け料で112頭。2年目も種付け料は10000ドルのままである。

6歳になってようやくという現役実績のわりによくやっているといえる。

Honor A. P.

初年度の2021年は15000ドルの種付け料で110頭。2年目も種付け料は15000ドルのままである。

まあ、種牡馬入りしてすぐなんてそうそう話題はない。Santa Anita Derbyでのちの三冠馬Authenticを下したというのが最大の勲章。Kentucky Derby後のけがでさっさと引退種牡馬入りとなったが、まあ、それが正解だったと思う。

Honor Code

2021年は種付け料20000ドルで29頭への種付けにとどまったが、2022年も種付け料は20000ドルに据え置かれた。Max PlayerとMaracujaのおかげだろうか。

A.P. Indy、母Serena's Catという超をつけてよい良血で、産駒デビューまでは種付け料、種付け頭数ともに高水準を維持していたが、産駒デビュー後に急落していて非常に良くない状況にある。現代競馬の流行から外れているのは仕方のないところか。

Lexitonian

2022年からの新種牡馬。Speightstown産駒のスプリンターである。母Riviera RomperがLexitonianを受胎中にCulmet Farmが購入したことからCulmetのオーナーブリードとなっている。2歳のデビュー戦で高く評価されたもののその後の実績につながらず、5歳になった2021年にようやくAlfred G. Vanderbilt HでG1勝ちを果たした。

Lane's Endが手を出すのは意外なプロフィールに思えるが、Speightstownの後継ではMunnings以外さっぱりなので、当たればいいというところはあるのかも。Speightsterはオンタリオに行ったし。

Lemon Drop Kid

2021年の種付けを行わず種牡馬を引退した。そういったわけで2021年産駒が最終世代となるが、産駒は30頭である。

種牡馬引退の時点で25歳になる年であるし、とうとう引退になったかといった感じで。Lane's Endが誇るLassie Dearのファミリー出身であり、引退後もLane's End Farmに繋養される。

産駒の重賞馬は100頭を超えており、ダートでも芝でも活躍した。北米が主戦場である状況を考えると芝でよく走っていたという印象になる。日本ではアポロキングダムが種牡馬入りしたが、競馬場で目立った実績を残した産駒はいない。一方Sunshine Lemonの活躍のためか一時期のロシアで大人気となり、現地の2歳戦から荒らしまくっていた印象もある。

北米におけるKingmambo直系は、ほぼLemon Drop Kidを経由する状況だが直系を託されたRichard's Kidはうまくいっておらず、Lemon Drop Kidの引退で風前の灯といった状況に陥った。2021年の産駒出生数でLemon Drop Kidの30頭が群を抜いて多いのだから深刻である。

Liam's Map

2022年の種付け料は40000ドルと10000ドルの増額となった。3世代の産駒がデビューし、3rd Cropリーディングで4位である。Constitution、American Pharoah、Tapitureに次ぐものだが、上位2種牡馬はともかくTapitureに対しては賞金額の差はわずかで、ブラックタイプやステークスの結果ではLiam's Mapが上回っていると評価してよい内容である。もちろんLane's Endで同期種牡馬入りしたTonalistやHonor Codeに対しても上回る結果である。

素晴らしいのは初年度産駒から3頭がG1を勝ち、そのうち2頭は2歳から活躍していることである。また、残る1頭がColonel Liamでこちらは古馬になってから芝で勝っており、産駒のバリエーションは豊富である。

Arrogateを失ったUnbridled's Songの後継種牡馬では随一の実績になっており、今後も需要は高いと予想される。

Mineshaft

2022年の種付け料は10000ドルに下げられた。Lemon Drop Kidの引退でLane's End最年長となった。北米のA.P. Indy直仔としてもMalibu Moonが亡くなった現在、Flatterと並ぶ最古参である。すでに後継種牡馬の時代に入っており、ケンタッキーにおいてはDialed InとHightailがその役割を担っているし、2022年からはTrue Timberも種牡馬入りする。

年齢に伴って産駒数や活躍馬が減っており、2021年は重賞勝ちすらない状況となった。

Mr. Speaker

2022年からテキサスに移動している。5000ドルで22頭しか集まらないのではもう無理ということだろう。

Quality Road

15万ドル。このくらいの種付け料なら100頭前後で十分という気はするので、2021年124頭はそれをクリアしている。

種付け料の変遷で言うなら、種牡馬入り当時35000ドルが2年目に20000ドル、その後は少し盛り返しつつ、産駒成績の良さで倍々に上げる時期もあってピークは20万ドル。それが去年からは15万ドルでという状況。

2022年の種付け料上位ではInto Mischiefが25万ドル、Tapitが18.5万ドル、Curlinが17.5万ドル、Uncle Moが16万ドルでQuality Roadの15万ドル。これに続くのが爆上げしたGun Runnerの12.5万ドルにJustify、Medaglia d'Oro、War Frontの10万ドルといったところ。

産駒成績ではここ2年がやや不振といえて、Cornicheが出てきてよかったとは言える。City Of LightやBellafina、Roadsterが抜けた後をDunbar Roadで支えるには無理がありすぎた。2017年と2018年の産駒は種付け料が跳ねる直前でQuality Roadとして一番落ち込んだ時期の産駒であるが不振を極めており、この世代が3歳、4歳を占めた時期に苦しんだことになる。実際トップ産駒は2016年産のDunbar Roadから2019年産のCornicheに受け継がれた。

The Factor

種付け料は変わらず17500ドル。日本へのリースから戻って以降大きな変動はない。今年の3歳馬世代が抜けているのでちょっと厳しいか。

日本リース時の産駒は2021年にデビューしているが、JRAの勝ち上がりは8頭で、2勝馬は出ていない。

Tonalist

引き続き減額されて2022年の種付け料は10000ドルとなった。種付け頭数も減っていて状況はよくない。

3rd Cropリーディングでは5位で、初年度産駒のCountry Grammerが4歳にしてG1を勝つところまではいったが、他に重賞ではG2勝ちが1頭いるだけではつらい。Tapitの後継なら他にいくらでもいるというのが現状だろうか。

Twirling Candy

種付け料は60000ドルと20000ドルの増額となった。高齢の父Candy Rideに代わる存在であるが、Gun Runnerの台頭とGift Boxの種牡馬入りで正念場だろう。

2021年はRombauer、Beyond Brilliant、Pinehurstと3歳と2歳で3頭のG1馬が出た。リーディングでも10位につけており、自身初めてのトップ10入りとなった。

Unified

10000ドルの種付け料で繁殖を集める種牡馬という立ち位置である。2021年に初年度産駒がデビューしているが、ブラックタイプどまりで重賞での活躍馬は出ていない。

Union Rags

種付け料を30000ドルと一気に半額にした2021年は164頭の種付けをこなした。これが適正な水準なのだろう。

リーディングでは22位で、重賞でたまに勝つくらいの産駒成績になっている。2歳のCommandperformanceがChampagne Sで2着に入り、久しぶりにG1級で実績を残した。未勝利ながらBCでも4着で、今年の活躍に期待がかかる。

West Coast

種付け料は15000ドルにまで下がった。今年初年度産駒がデビューする。

Stallion Sire 2022 Fee 2021 Fee 2020 Fee
Dam Changes Mares Bred Foal/Bred
Accelerate Lookin At Lucky 15000 17500 20000
Issues -14.3% 76 95/137
Candy Ride Ride The Rails 75000 75000 100000
Candy Girl Stay 118 87/117
Catalina Cruiser Union Rags 15000 15000 20000
Sea Gull Stay 85 116/148
City Of Light Quality Road 60000 40000 40000
Paris Notion 50% 148 109/146
Code Of Honor Noble Mission 10000 --- ---
Reunited New --- ---
Connect Curlin 25000 15000 20000
Bullville Belle 66.7% 93 84/114
Daredevil More Than Ready 25000 25000 At Turkey
Chasethewildwind Stay 95 TJK Stud
Game Winner Candy Ride 30000 30000 In Training
Indyan Giving Stay 95 ---
Gift Box Twirling Candy 10000 10000 ---
Special Me Stay 112 ---
Honor A. P. Honor Code 15000 15000 ---
Hollywood Story Stay 110 ---
Honor Code A.P. Indy 20000 20000 30000
Serena's Cat Stay 29 62/85
Lexitonian Speightstown 10000 --- ---
Riviera Romper New --- ---
Lemon Drop Kid Kingmambo Pensioned 15000 20000
Charming Lassie --- --- 30/47
Liam's Map Unbridled's Song 40000 30000 35000
Miss Macy Sue 33.3% 176 111/156
Mineshaft A.P. Indy 10000 15000 20000
Prospector's Delite -33.3% 41 26/45
Mr. Speaker Pulpit To Texas 5000 10000
Salute Forks of the Paluxy 22 20/28
Quality Road Elusive Quality 150000 150000 200000
Kobla Stay 124 96/126
The Factor War Front 17500 17500 17500
Greyciousness Stay 135 109/151
Tonalist Tapit 10000 12500 15000
Settling Mist -20% 54 77/122
Twirling Candy Candy Ride 60000 40000 40000
House Of Danzig 50% 175 124/171
Unified Candy Ride 10000 10000 10000
Union City Stay 144 49/68
Union Rags Dixie Union 30000 30000 60000
Tempo Stay 164 81/111
West Coast Flatter 15000 20000 35000
Caressing -25% 67 76/103