Durban July Preview

Vodacom Durban July (Grade 1): 7/7 Greyville Race 7, 2200m, R3,000,000

Europa Pointが出走回避したため、今年60kgのトップハンデを背負うのは5歳のPierre Jourdanである。3歳ではTurffonteinの三冠を期待されるも果たせず、その後4歳は不本意なシーズンを送り、古馬になってからはうまく回っていないという印象を受ける。今年もそれなりの結果しか残しておらず、3歳の頃に積み上げた実績でトップハンデをもらってしまったという風。去年はTurffontein以外のコースでは初出走となったが、Iguguの2着と奮闘した。去年程度の力を見せることができれば今年は勝てそうなレベルに見える。
一番人気は3歳馬Jacksonということになりそうである。Kenilworthで実績をあげた今シーズンのCape Derby馬である。KRA GuineasではVariety Clubのスピードに屈したが、前走Daily News 2000を軽くクリアして状態は万全。2000mまでしか距離を経験していないが、あと200mを走りぬくだけの力はあるだろう。57kgで出走する。
Jacksonに続くのも3歳馬で、SA Oaksを勝ったIlha Belaの名があがる。Woolavington 2000ではViva Mariaの2着に負けたが、戦績は安定しており、2450mまで経験があることは強みとなる。斤量は53kg。去年はIguguが3歳牝馬でこのレースを勝ったが、Ilha BelaはIguguほどのレベルに達しているわけではない。Pierre JourdanやJacksonを相手に回して勝ちまで期待するのは厳しい。
3歳馬ではアルゼンチン産のVettelも注目されている。前走のDaily News 2000はJacksonの2着に終わったが、Vettelは2500mや2600mという長距離で勝利を挙げていることからスタミナを問われる展開になれば浮上すると考えられている。また、長距離戦を5連勝中の5歳牝馬Gorongosaが出走してくる。Montjeu産駒のステイヤーだが、Vettelより長い距離に実績が寄っている。どちらも53.5kgとハンデに恵まれた。
去年の3着馬English Gardenは、その後全く結果を残せなかったが、ここにきて調子を上げてきた。前走のCup Trialを3着としての出走となっている。Cup Trialを勝ったのはGold Onyxである。2歳でG1を勝つものの3歳になって成績は伸びず早熟馬かと思われたが、4歳になってから重賞を勝つところまで戻ってきた。もっともBuy And Sellが2着に入るレースをどう評価するかは悩ましいところ。English Gardenが56.5kg、Gold Onyxが56kgでの出走。
SA Derbyで同着となったPomodoroとRoyal Bencherはともに55kgを背負う。どちらも前走はDaily News 2000に出走しPomodoroが5着、Royal Bencherが7着に終わっており、Jacksonを逆転する期待はかけられそうにない。
Betting World 1900を勝ったBeach Beautyは牝馬路線でかなり期待されたが、このところは善戦にとどまるレースが多かった。牝馬にして58kgを課され、実質的にPierre Jourdanと並ぶトップハンデの扱いを受けている。これで勝てれば新たなスター牝馬の誕生となるのだが、そこまで期待するのは難しいだろう。
古馬Pierre Jourdanと3歳Jacksonの争いを軸にBeach Beauty、Ilha Bela、Tales Of Braveryが上位を期待できる顔ぶれだろう。

Garden Province S (Grade 1 ): 7/7 Greyville Race 10, 1600m, R500,000

牝馬マイル戦だが、Dancewiththedevilを欠く出馬表となっている。復活したEbony Flyerと3歳馬Princess Victoriaの勝負となる公算が高い。
Ebony FlyerはCape Fillies GuineasでIgugu、Emerald Coveをまとめて沈めたほどの馬だが、Queen's Plate出走後長期休養に入り、4歳になって復帰した。今年のMajorca SでFrequent Flyerを下して復活を告げると前走はSA Fillies Sprintも勝利。スピードなら負けることはないと証明した。
Princess Victoriaは2歳G1を連勝するなど早くから素質を開花させた。3歳になってからはCape Fillies Guineasを勝ち、Cape Guineasでも3着に入っている。SA Fillies Sprintのスピード勝負は適さなかったようで7着に終わっているが、前走Tibouchina Sを快勝した。1400mから1600mを得意とし、この距離ならEbony Flyerとも戦えるだろう。
この2頭の他には去年の勝ち馬Happy Archerと安定した成績を残すFrequent Flyerくらいか。