Maybe Next Time

今週の南アフリカはGreyvilleで3歳馬の勝負、Daily News 2000とWoolavington 2000です。

Daily News 2000

6/1になってJames Hayが所有馬をHerman Brown厩舎から引き上げてMike de Kock厩舎に移したため、ここにエントリーしていたAbsolute Hereticはスクラッチとなりました。G3 Lonsdale Cupに出走予定だったLion's Bloodも同様の扱いとなっています。
SA DerbyのIrish Flame、CapeとKRAでGuineas二冠のNoordhoek Flyerが参戦し、Turffontein二冠のPierre Jourdanこそ参戦しませんでしたが、十分な出走メンバーが集まっています。Irish Flameのスタミナが活きるかNoordhoek Flyerのスピードが活きるか馬場と展開次第に思えます。
Irish FlameはCape Derbyが10着、SA Classicが3着からSA Derbyを勝ちました。SA Derbyはスタミナ勝負であり、中距離に戻るとやや見劣りするかも知れません。それでもSA Classicで3着出来る程度の実力はあるのでそこそこには来るのかなといった具合。
Noordhoek FlyerはCape Guineasを勝って、Cape Derbyでは2着、その後休みを挟んで、KRA Guineasを勝ってきました。父PivotalのSNLで、マイル戦で強いといった印象。2000mのCape Derbyでは直線でBravuraと競り合って負けました。1800mを勝って、2000mも実績があるとはいえ、Pivotalの牡馬にはやや厳しいでしょう。ただ、現地ではこの先のDurban Julyの一番人気がこの馬のようで、Cape Derbyのときに囁かれたスタミナ不安も払底したと見られているんでしょうか。累代を遡るとKris、Dancing BraveSecretariatWelsh Saint、Exburyと方向性不明で節操ないなあという印象。とはいえ単体で見ればどれも母父向きで質の高い種牡馬です。Pivotalの他のG1馬と比較しても、遜色ないというかかなり上位な気がします。このファミリーからVolksraadやKirkless、Mastery兄弟とかSpin Aroundとかがでていますから、そこそこなんだろうけど基本的には距離短めといったところです。ちょっと遠ければAlkaarsedもいるし、ステイヤーにしてジャンパーなSan Sebastianも見えたり。
また、前走G2 Betting World 1900でAslanを下してきたBold Silvanoもいます。Bold SilvanoはCapeではGuineasが6着、Derbyが7着と振るいませんでした。Derby以降休養とde Kock厩舎への移籍があり、復帰戦となったのがBetting World 1900でした。
BulsaraはSA Classicの2着馬で、2000mでの勝負ならIrish Flameを上回るかも知れません。
Conquered Dreamは前走SA Derbyが案外の結果でしたが、馬場がVery Softの2450mという条件を考えれば度外視しても良いのかとは思います。距離2000mはDerby Trialを勝った距離でもありますし、チャンスはあるでしょう。

Woolavington 2000

牝馬戦は軸不在の混戦模様です。
トップレートはSA Fillies Classicを同着した片割れであるSpiced Goldです。人気薄でSA Fillies Classicに食い込んだSpiced Goldはレース後間隔を開けて、前走は2勝以下条件の牝馬限定戦に出走して4着でした。仕上がり途上としてもこの結果は不十分でしょう。
Fillies Classicからは4着のGenerous Annaと5着のJet Trailが出走してきます。Generous AnnaはSA Oaksに出走して6着。どうもマイル近辺がベストというタイプでこの2000mもこなせるかどうか。Jet TrailはSpiced Goldと同じ条件戦に出走していて、こちらは2着とまずまず。
GreyvilleのKRA Fillies Guineasは勝ったGibraltar Blue、2着のStrawberry Iceが先週のFillies Sprintに出走して2着と10着に入っています。このレースに回ってきたのは3着Secret Babe以下、Comebackanddance、Imperious Star、Gluwein、Field Flower5頭。Majorca SでLove Is In The Airと同着を演じたGluweinはその後の成績が振るわず、KRA Fillies Guineasでも8着に終わっています。
SA Oaksからは3頭が参戦します。勝ったArcolaと3着のEquiparada、6着のGenerous Annaです。Arcola、EquiparadaはどちらもSA Oaksまでの実績が乏しく、Arcolaはフロック視されているような印象です。EquiparadaもSA Oaksが重賞初挑戦でした。
こちらでは半年遅生まれとなる北半球産馬としてここにはイギリス産のAtlantic Oakが参戦してきました。5/16にデビュー戦を勝ち上がったばかりですが、このレースが既出走馬を相手にして4.25差を付けています。これによって得たレートで、出走順位16位のギリギリで滑り込みました。父はSingspiel、母はBrackloon、その父Woodman。三代母Change Waterというファミリーで要するに近親がDubai Millenniumその他で、南アフリカとしてはFort Woodの存在が大きかったのかなという印象を持ちます。管理するのはMike de Kock調教師で、オーナーにも名を連ねています。de Kock師はこのレースにGluweinを筆頭に4頭出走させますが、Atlantic OakにはAnthony Delpechを乗せるあたり期待が大きいのでしょう。Gilbraltar Blueは古馬相手に通用してましたし、Atlantick Oakも通用するなら面白いですが。

旧聞

何気にGold Circleのサイトに潜ってたらこんなニュースを発掘。
Russian Sage back with Snaith: Gold Circle
ということでRussian Sageがいつの間にか南アフリカに戻っておりました。去年の欧州での戦績は悲惨の一言なので、戻ってくる判断は仕方ないか。どうも向こうは合わなかったという感じでしたか。
そして、今後の予定としてどこかで叩いてDurban Julyを目標にするとされています。3歳のときの事を考えたら2200mは難しいでしょうが、今年はWorldcupの影響かClairwoodのChampions Cupと開催が入れ替わっていますので、Champions Challengeに出てきてPocket Powerとぶつかったら面白いかな程度に見ています。
Russian Sageは復帰戦として5/30にKenilworthの1200m戦に出走していて3着でした。久々で距離も合っているとは言えないのでまずまずの結果でしょう。
ところでこの記事を見てKings Gambitは何してると思ったら丁度ストックホルムのG3に出走していて笑ってしまいました。
Stockholms Stora Pris Group 3 4yo+: Racing Post
こちらもイギリスで苦戦していて、今年になってClass 3までレベルを落として漸く勝っているんですよね。
Pointing Northも含めて南アフリカの現5歳世代は3歳戦を勝った馬が揃って欧州移籍となっていて、揃いも揃って惨敗しているんですよね。今年になって更にOur Giantが挑戦しそうだったんですが、Meydanを走ったあとどうなったやら。まだMike De Kock RacingではDubai And UKに名前があるので南アフリカには戻ってないかな。
これだけ同世代が抜けていった分をSmart Bankerが支えていたのかと思うと。Rudraはその間休んでたからナア。