カジノドライヴのこと

そんな訳で続きをちゃんと書く気が失せたので、書いた分だけこっちに載せておく。

新馬戦を勝てて良いうござんした、程度には思ったがな。
ただ、Belmont Sを狙うとデビュー前から公言し、そのために新馬戦後はアメリカに遠征するというのならば、何故日本に連れてきた、とは思うんよ。この馬の現役生活においてプライオリティをどこに置いているのかというのが曖昧なんですよね。本当に向こうの三冠戦を取りにいこうと思うんなら、日本でデビューさせる必要性などどこにも無いと思うんですよ。最初からアメリカに置いておけと。これだけの血統馬を預かってくれと言われたら、断る調教師はまずいないでしょうし。ま、JRAのレースに出そうとすると、JRAの厩舎に所属していないとってところなんだろうけど。北米にいれば、今年のCurlinとして今からでもギリギリでKentucky Derbyに名乗りを挙げられたのに惜しいです。
カジノドライヴ自身にとっても最初から北米の厩舎に所属していた方が良いのは否定できないところですし、それ以上に種牡馬Mineshaftにとって大きな損失となっているのではないかと思うのですよ。現在Mineshaft種牡馬成績は、ステークス馬がLa Mina1頭のみ。今年になってSilverbulletday Sで3着に入ったHighest Classが出てきましたが、逆に言えばその程度で活躍馬筆頭に挙げられてしまう状況です。はっきり言って芳しくありません。もしカジノドライヴが北米でデビューしていれば今頃はDerby Trailにあって遅れてきた新星という扱いを受けることが出来たのではないか、未だにそこに1頭の産駒も送り込めていないMineshaftの救世主となるべき存在だったのではないかと。
現3歳がMineshaftの初年度産駒であり、種牡馬の見極めが厳しくなっている北米にあっては新規種牡馬は初年度産駒から毎年が勝負です。例えばGiant's Causewayは初年度はアイルランドで供用されていましたが、そのときの産駒が活躍したため種付け料が高騰しました。その後、やや産駒の活躍が落ち着いたこともあって、種付け料も落ち着いた数字にはなっています。Giant's Causeway同様に初年度産駒の活躍が目覚しかったFusaichi Pegasusもそれによって種付け料が上昇しましたが、こちらはその後の成績が目を覆いたくなる状況で種付け料が急落しています。Street CryはStreet Senseを筆頭に産駒が大活躍という状況で初年度3万ドルだった種付け料はあっさり10万ドルの大台に。Point Givenに到っては初年度125,000ドルという破格の種付け料で種牡馬入りしましたが、やはり無理があり、産駒デビュー前に75,000ドルにまで低下し、産駒デビュー後も満足な成績が残せていないため、今年は15,000ドルにまで低下しています。Mineshaftは産駒デビュー時点まで100,000ドルを維持していましたが、初年度産駒の結果を受けて75,000ドルに低下しました。斯様に近年の北米において新規種牡馬の種付け料の変動は激しく、初期の産駒の活躍がダイレクトに反映されてしまうのです。
このような状況を考えれば、カジノドライヴがのんびりと日本からBelmont Sを目指すなどとのたまっている場合ではないということが分かるかと思います。新馬戦で見せたあの能力があるならば、最初からKentucky Derbyを目指さなければいけない馬でした。
FoYの結果が出る前の2/24に書いていた草稿です

Cool Coal ManがFountain of Youthを勝って状況は変わったが、三冠戦を取りに行きたいっていうならMineshaftのためにも北米にいろよとか、最初からBelmont Sとか言ってんなよってのは変わりませんよ。
むしろそんなことをするくらいなら、芝を試してダービー路線に挑戦して欲しかったかな。