Saudi Derby: Dirt 1600m Group 3 出走馬紹介

アメリカはKentucky Derbyに注力するので本当のトップ層は遠征する余力などない。だいたい、勝ち上がってすぐだったりとか明らかな調整目的だったりとか以外でSan Vicente Sなんて使ってくるやつは10Fの距離が持たないと判断しても問題ない様に思われる。

そんなわけで今年はHavnameltdownが遠征してきているが、1600mくらいならギリギリでこなすかもしれないというのがこのレースの検討においての悩みどころ。

日本馬はアメリカからの輸入馬か輸入種牡馬の仔でこの時期のダートでバリバリやろうとするとどうしてもそうなりやすいのだろう。

半年のアドバンテージを持つ南半球産馬だがUAE Derbyでもそれに応じた結果を出せているようには見えない。このレースにはウルグアイからブラジル産馬が2頭遠征している。G1馬はLoreleyの方で2000 Guineas格のレースを勝っている。

地元馬はMy Mapが通用するかどうかだろう。

■Almulhem: More Than Ready - Morrow Cove by Yes It's True

アメリカ産馬。サウジアラビア調教。4戦2勝で前走はSaudi Derby Qualifierを2着。

■Almurtajiz: Good Magic - Vieja Luna by Street Hero

アメリカ産馬。サウジアラビア調教。3戦1勝。Saudi Derby Qualifierは6着。

■Atta Alghali: Karakontie - America's Blossom by Quiet American

アメリカ産馬。サウジアラビア調教。4戦1勝。Saudi Derby Qualifierは3着。

■Baalb: Belardo - Circleofinfluence by Eurosilver

アイルランド産馬。サウジアラビア調教。6戦3勝。父BelardoはLope De Vega産駒のマイラーでLockinge S勝ち。

■Commissioner King: Commissioner - Ek Haseena by Songandaprayer

アメリカ産馬。サウジアラビア調教。3戦2勝。G3 Ministry of National Guard Cup勝ち。

■Continuar: Drefong - Pan De Ring by King Kamehameha

日本産馬。コンティノアール。ダート3戦2勝で向かうのは悪くないのではない。去年のレースでもここに遠征してくるような北米馬なら対抗できる。

■Derma Sotogake: Mind Your Biscuits - Amour Poesie by Neo Universe

日本産馬。デルマソトガケ。6戦3勝だがダートでは4戦3勝。3連勝でG1全日本2歳優駿を勝っているし、もちの木賞ではコンティノアールを下した。日本調教馬のトップはこちらだろう。

父Mind Your Buiscuitsは北米ダートのスプリンターでDubai Golden Shaheenを連覇した実績を持つほか、距離の融通が効きマイル戦までこなした。Drefongと同世代だったが、Drefongには敵わなかった。現役が一年長かった分、Drefongに一年遅れて日本に導入され、初年度産駒からデルマソトガケが出た。

■Ecoro Ares: Unified - Red Hot Tweet by Heatseeker

アメリカ産馬で日本調教。エコロアレス。4戦2勝だが、勝ちは一般戦のみ。JBC2歳優駿では大きく期待を裏切って7着に終わっている。

父のUnifiedはDrefong、Mind Your Biscuitsと同世代で、こちらもダートスプリントの活躍馬であった。しかし、G1には届かず引退している。Mind Your Biscuitsとは二度対決し1勝1敗であるものの、Belmont Sprint Championshipでは道中で失速し最下位に終わり、それがUnifiedの最後のレースとなった。

■Es-Unico: War Secretary - Energia Get It by Agnes Gold

ブラジル産馬。ウルグアイ調教。ウルグアイで5戦3勝。G2 Gran Premio Gran Criteriumを勝った。去年の8月以降出走しておらず、調教師が変更されているようだ。

父はWar Front産駒でイギリスのオールウェザーでListed勝ちの実績。ブラジルで種牡馬入りして初年度産駒が本馬である。母はHaras Estrela Energia時代のAgnes Goldが残したブラックタイプでG2 Carlos Telles E CarlosGilverto Da Rocha Fariaで2着の実績がある。

■From Dusk: Bolt D'Oro - Foolish Cause by Giant's Causeway

アメリカ産馬で日本調教。フロムダスク。5戦1勝でダート出走はない。G2京王杯2歳Sで2着。

父Bolt D'Oroはこの世代が初年度となる新鋭種牡馬で、2022年北米の1st Crop Leading Sire。まだG1級は出していないが、明け3歳になってからも堅実に重賞で実績を積み上げている。

■Havnameltdown: Uncaptured - Ashley's Babe by Put It Back

アメリカ産馬。5戦4勝でG2 San Vicente Sを勝っての遠征。他にG3 Bob Hope S、G3 Best Pal S勝ちがあり、2歳G1 Del Mar Futurityでは2着と実績最上位と言っていいだろう。

まあ今年もそのままではChurchill Downsの本番に出せないBaffert厩舎だから遠征してきたと見ることもできるのだけど、そもそも実績があるこの期に及んでSan Vicente Sに出してるくらいだから距離不安がありそうである。本番への見込みがあるなら去年のようにYakteenに振るでしょうし。なので1600mのここと1900mのUAE Derbyでどこまで行けるかといった遠征じゃないのかな。

■Loreley: Kentuckian - Dynastar by Fusaichi Pegasus

ブラジル産馬。ウルグアイ調教。デビューは3歳になってからのLas Piedras競馬場だったが、その直後にG1 Gran Premio Polla De Potrillosを勝った。通算3戦3勝。

■My Map: Liam's Map - Lisa Limon by Scat Daddy

アメリカ産馬。サウジアラビア調教。4戦全勝でSaudi Derby Qualifierを勝った地元エース。