コミケ前後は毎年ボロボロになっているが、今年は特に酷い状況。ロシアだけでもやっておかないとあとで自分が困る。Eborなんか知らんですよ。
8/12 Akbuzat Hippodrome
Bashkortostan Derby開催。
Bashkortostan Goverment S - Aush
G2 3歳限定ダート2400m。Derby格。
1着はAush。父Pereval、母Astimeya、その父Singspielのロシア産馬。父Pereval、母Astimeyaともにイギリスからの輸入馬ということで、血統表にロシア色は皆無。10戦1勝。これまでPyatigorskで走っていましたが、Ufaに矛先を向けたらいきなり圧勝。Pyatigorskだと前走G3は8着とお話にならず、それ以前もConditionレースでくすぶっていたというレベル。PyatigorskだけがFiber Sandを導入しているので適性の差を考えることも出来ますが、時計で2秒以上の差を付けていると言うことは競馬場によるレベルの差があるのでしょう。Kudinov Nikolay所有、Kudinov Nikolay調教、Buranbaev Ruslan騎乗。
2着はKarasoon。父Grindstone、母Summer Queen、その父Summer Squallのアメリカ産馬。5戦2勝。前走はGreat Tatarstan Sで3着。Kazanよりは差がついていないといっただけのレベル。Sozidatel Equestrian Club所有、Kappushev Magomet調教、Kappushev Magomet騎乗。
3着はRolliphan。父Favn、母Rolly、その父Leo Castelliのロシア産馬。9戦4勝。UfaのListedを連勝してGreat Tatarstan Derbyに出走したものの9着でした。走破時計は今回が3秒ほど速い。Nasipova Gulchachak所有、Edikov Bektimir調教、Nevkipily Sergey騎乗。
Jockey Club S - Kombinator
Listed 4歳以上ダート2400m。
1着はKombinator。父Bor、母Kanitel、その父Triple Buckのロシア産馬。9戦3勝。Kim Alexander所有、Bagautdinov D.A.調教、Nevkipily Sergey騎乗。Voshkod Studの生産馬。
Summer S - Zhdan
Listed 2歳限定ダート1200m。
1着はZhdan。父Diplomatic Bag、母Zhneika、その父Forumのロシア産馬。母の父ForumはPedigreequeryで検索するとロシア産だけで3頭ヒットしますが、ここは1983年生の父Malmo、母FalunaによるForum。牝系は革命以前からのロシア土着。派手な活躍馬は出していないようだが、Athens Wood、Duglas、Baltoのクロスを軸に作られた血統は素敵。こういう物にいきなり米血をぶち込むのはどうも品がないという印象も受けてしまいますね。4戦3勝。Ufaでデビュー2連勝として、Kazanの重賞に挑むも3着に敗れている。Ufaでは3戦無敗Nasipov Ramzil所有、Edikov Bektimir調教、Nevkipily Sergey騎乗。
8/13 Kazan International Equestrian Complex
International Youth Day S - Ring Day
Maiden 4歳以上ダート2000m。
位置づけが分からないMaiden。出走したのは5頭全て国外産馬。
1着はRing Day。父Daylami、母Ring Of Esteem、その父Mark Of Esteemのイギリス産馬。生産名義はDarley。16戦6勝で、Pyatigorskで既に5勝を挙げている。ロシアでのMaidenの条件が分からない。これまで全てPyatigorskで出走しており、Kazanは初出走だった。
Purebred Arabian Breeding S - Aleksa
Maiden 2歳牡牝ダート1200m。
何でこのレース名でサラのレースやるのかとw。
1着はAleksa。父Ares、母Senta、その父Aplombのロシア産馬。牝系は古いロシアに土着。露仏同盟の時期にフランスからロシアに渡ったよう。3戦1勝。
8/14 Krasnodar Hippodrome
Krasnodar Region Governer S開催。
First Crown S - Axeos
G2 2歳牡牝限定ダート1600m。
1着はAxeos。父Giant's Causeway、母Onima、その父Jade Hunterのアメリカ産馬。4戦2勝。前走Thoroughbred Festival Sを勝っている。Stud Farm 711所有、Zuzulya G.V.調教、Kappushev Magomet騎乗。
2着はNash Ataman。父Johannesburg、母Sophie、その父Pulpitのアメリカ産馬。Tkhatl M.I.所有、Bakhitov G.騎乗、Harchenko Sergey騎乗。
3着はDanzig Myth。父Johannesburg、母Yousefia、その父Danzigのアメリカ産馬。三代母にCourtly Deeが見えている。母の全兄がGreen Desertという良血。Agrocomplex Limited所有、Kopytko V.D.調教、Kulinich Yury騎乗。
Krasnodar Region Gorvener S - Baden Baden
Listed 3歳以上牡牝限定ダート2400m。出走資格がKrasnodar地方及びAdygea共和国で生産された馬に限られる。賞金額は破格の330万ルーブル。
1着はBaden Baden。父Berlander、母Barbarella、その父Amurのロシア産馬。牝系はハンガリー、オーストリア、ハンガリー、ウクライナ、ロシアと動いている。Chalova Stud Farm LLC所有、Perederiy Evgeny調教Kappushev Magomet騎乗。Diatlov A.O.の生産馬。
Kuban Grain Gloewers - York Fair
Listed 3歳限定ダート1600m。Listedだが高額賞金。
1着はYork Fair。父Johannesburg、母Fairy Dancer、その父Nijinskyのアメリカ産馬。祖母Fairy Bridge。12戦4勝。前走G2 Pyatigorsk City S勝ち。
8/15 Central Moscow Hippodrome
Russian Derby開催。
Russian Derby - North Stream
G1 3歳限定ダート2400m。
ロシアの場合colts&filliesとかno geldingsという条件設定でセン馬の出走を認めていない事が多いのですが、Russian Derbyはセン馬が出走できるみたい。
今年は現チェチェン共和国大統領のRamsan KadyrovがMikhail Glinkaを購入して出走させると話題になりました。Kadyrovはロシア競馬界での有力馬主で今年のロシア連邦大統領杯を勝ったKhoresmもKadyrovの持ち馬です。このダービーにも前出Mikhail Glinkaを含めて3頭をエントリーさせていました。
1着はNorth Stream。父Giant's Causeway、母Starbourne、その父Sadler's Wellsのアメリカ産馬。Sadler's Wells×Shirley Heightsの母StarbourneにGiant's Causewayという配合。近親にLady Carlaなど。6戦3勝。Volgogradskiy Stud Farmによって輸入されて2歳からロシアで走り、PyatigorskのG1 First Crown Sを2着しています。今年はPyatigorskのG3 Season Opening Sを2着で始動して、続くコンディションレースを勝って初勝利、さらにPyatigorskの2400mのコンディションレースを勝った後、Kadyrovが購入しています。Kadyrov R.A.所有、Kasayev Khusey調教、Kappushev Magomet騎乗。
2着はHersones。父Hennessy、母Excess's Best、その父In Excessのアメリカ産馬。6戦3勝。モスクワの2000 Guineasの勝ち馬で、前走Anilin Sも勝っての挑戦でしたが敗れました。2400m初挑戦というところでやや引かれた感がありますが、その通りになってしまいました。Cheremushki Equestrian Club所有、Lushanin Andrey調教、Kappushev Kyrzabek騎乗。
3着はMamlyuk Bek。父Malibu Moon、母Apology Accepted、その父Benchmarkのアメリカ産馬。8戦1勝。この馬がモスクワの2番手クラスといったレベルでしたでしょうが、結局揃って遠征してきたNorth Streamに負けた形。どちらも距離経験がないのが響いたように思います。Dusembayev M.O.所有、Perederiy Sergey調教、Markov Vitaliy騎乗。
ということでKadyrovが勝ちましたね。ダートの2400mの条件ですからこれまでの実績で人気もこのNorth Streamが集めていたので順当といったところ。North Streamの勝ち時計は2:37.5。Mikhail Glinkaは6着。走破時計は2:40.7でした。Jimmy Fortuneを連れてきてますがダメだったか。いきなりダートを走らされてこれだから、今後ロシアのトラックに合うような調整をされれば十分対応できるのではないかなとも。
Russian Oaks - Bright Mile
G1 3歳牝馬限定ダート2400m、
1着はBright Mile。父Mineshaft、母Burnished Miss、その父Wild Againのアメリカ産馬。8戦4勝。モスクワの1000 Guineasも勝っていてこれで牝馬二冠ということになるのでしょうか。Central Moscow Hippodrome Sも勝っていますが、前走National Horse Breeding Union SではFairy Flowersにクビ差敗れる2着でした。それでもこっちは1600m、2000m、2400mという形で距離延長に成功しているとは言えるか。Volgogradskiy Stud Farm所有、Kozhomzharov Marat調教、Lyakhov Andrey Anatolievich騎乗。
2着はDidi。父Sinndar、母Irish Style、その父Mujadilのアイルランド産馬。6戦2勝。前走はNalchikのオークスを勝っています。そのまま先週のKarardin-Balkar Derbyに登録していましたが、スキップしてモスクワのオークスに挑戦しました。Malkinsky Stud所有、Surnev Viacheslav調教、Sukhanov Denis騎乗。
3着はBaroness Von Tap。父Pleasant Tap、母Miss Cover Girl、その父Oh Sayのアメリカ産馬。6戦して未勝利。Cheremushki Equestrian Club所有、Lushanin Andrey調教、Kappushev Myrzabek騎乗。
ということでMineshaftオメ。勝ち馬のオーナーVolgogradskiy Stud Farmはアメリカ産馬を積極的に導入しています。アメリカ産馬の生産者名義になっていることもあるのでアメリカの牧場に預託している牝馬もいる模様。で、このMineshaftに限らずLane's Endの種牡馬がものすごく人気ですという印象はあり。Lemon Drop KidもSunshine Lemonを出したり、かなりの産駒をロシアで見かけますし、この3着に来ているPleasant Tap、そしてPleasantly PerfectやSaint Liamなども。如何にも距離をこなしそうなLane's End種牡馬という感じではありますか。他にLane'S End意外だとMalibu MoonとかPulpitとかA.P. Indy直系ってのも目立つ気がしますね。これもまあ、距離といわれれば納得してしまいそうなところではあり。
Russian Minister Of Agriculture S - Static Memory
G1 4歳以上ダート2400m。
先月PyatigorskであったのはRussian Ministry of Agriculture Sでロシア農業省ステークス。これはロシア農業大臣ステークス。ややこしいな。
1着はStatic Memory。父Malibu Moon、母Smart Catch、その父Conquistador Cieloのアメリカ産馬。12戦7勝。ここ2戦勝ちきれなかったが、今回は8馬身差で圧勝。Kadyrov R.A.所有、Shaptukaev Said調教、Kappushev Magomet騎乗。
2着はGaliego。父Greben、母Flogera、その父Gobojのロシア産馬。牝系はウクライナ由来で母Flogeraもウクライナ産。前走はG2 National Horseracing Society Sで3着。Donskoi Stud所有、Chuguevets Alexander Ivanovich調教、Kirshin Andrey Vasilevich騎乗。
3着はLutyj。父Tiznow、母La Chaposa、その父Upsのアメリカ産馬。母系は南米アルゼンチン由来で母La Chaposaはペルー出身。Jockey Club Racing LLC所有、Derov Amirbek調教、Alberdiyev Anzor Azmatgerievich騎乗。
M.N. Efros Memorial - Ferro Street
G1 2歳限定ダート1600m。
1着はFerro Street。父Speightstown、母Frisco Belle、その父El Pradoのアメリカ産馬。5戦2勝。Volgogradskiy Stud Farm所有、Kasayev Khusey調教、Kappushev Magomet騎乗。
2着はMetelitsa。父Tapit、母Mellanina、その父Unbridled Jetのアメリカ産馬。5戦2勝。Donskoi Stud所有、Chuguevets Alexander Ivanovich調教、Kirshin Andrey Vasilevich騎乗。
3着はCherny Prince。父Singspiel、母Gone Singing、その父Gone Westのアメリカ産馬。Hidden Talentのファミリー。2戦未勝利。Shovgenovskiy Farm所有、Prischepa Vitalyi A.調教、Kappushev Myrzabek騎乗。
Aden S - Bariton
G2 3歳限定ダート2400m。
1着はBariton。父Purge、母Bahia Gold、その父Woodmanのアメリカ産馬。7戦5勝。Pyatigorskの2000 Guineas、Anilin Sと連勝してPyatigorsk Derbyに挑みましたが8着に終わっています。Kadyrov R.A.所有、Shaptukaev Said調教、Pshukov Islam騎乗。モスクワに来るなら素直にDerbyに出ておけよという馬ではありますが、オーナーがKadyrovなのである程度使い分けはされたか。勝ち時計が2:36.5とRussian DerbyのNorth Streamより速いです。
Criterium S - Success Choice
G2 2歳以上ダート1000m。
1着はSuccess Choice。父City Place、母Sea Screamer、その父Meckeのアメリカ産馬。6戦3勝。Sozidatel Equestrian Club所有、Kappushev Magomet調教、Kappushev Myrzabek騎乗。
Andorra S - Water Shine
G3 2歳牝馬限定ダート1400m。
1着はWater Shine。父Vindication、母Gently、その父Storm Catのアメリカ産馬。3戦3勝。Shovgenovskiy Farm所有、Prischepa Vitalyi A.調教、Markov Vitaliy騎乗。Overbrook Farmの生産馬。
A.I. Pakhailo Memorial - Harry Potter
Listed 2歳限定ダート1400m。ロシア産馬限定。
1着はHarry Potter。父Entrepreneur、母Gordeniya、その父Dotseroのロシア産馬。5戦1勝。Voskhod Stud所有、Petriy Ivan調教、Kruglykhin Stanislav騎乗。
モスクワの2歳重賞の結果を見る限りロシア産馬だとTender Charmが強そうですが、Tender CharmはG1を走って4着でした。
