Kenilworth: Another Legend

初めての相手は妹。つか、そう来ますか。

J&B Met - River Jetez

G1 芝2000m。
四連覇が掛かったPocket Powerは3着に敗れ、勝ったのはその全妹River Jetez。去年から南アフリカ競馬のトップクラスに定着していたRiver Jetezでしたが、勝ち味に遠いところもあり、これがG1初勝利でした。一方の兄Pocket PowerにとってはKenilworthのマイル以上では初めての敗戦。ここを主戦場として走っていて7歳になるまで負けていなかったのですから、それはそれで凄い記録だったなあ。
さて、去年は1着Pocket Power、2着Dancer's Daughter、3着River Jetezという決着でした。今年は1着River Jetez、2着Mother Russia、3着Pocket Powerという結果。やっぱりPaddock Sの上位組が強かったというところか。このところの南アフリカ牝馬の活躍が目立ちますね。牡馬の方は片端からPocket Powerにやられているというのもあるんだけど、このレースでもKapilが6着でSmart Bankerが7着、Big City Lifeが9着とかでは全くもって何も言えない状況。
レースを引っ張ったのはMother Russia。Pocket Powerはいつもと同じく中団に待機し、River Jetezはその直ぐ後ろに着けました。直線に入ってMother Russiaのインを突いてFort Vogueが仕掛けて、Pocket Powerは外に出してこの2頭を捕らえに掛かります。直線半ばではPocket Powerがこの2頭の争いに加わり、更にRiver Jetezが迫りました。ここでMother RussiaがFort Vogueを競り落として前に出て勝利するかに見えましたが、ゴール前で襲いかかったRiver Jetez逆転し、0.50馬身差でRiver Jetez、Mother Russiaとなり更に0.50馬身開いてFort Vogueを何とか交わしたPocket Powerが3着、Fort Vogueが4着、Fabianiが5着という結果に終わりました。
River Jetezは父Jet Master、母Stormsvlei、その父Prince Florimund。Pocket Powerの全妹になる6歳牝馬で、兄と同じくMike Bass調教師の管理馬です。
Fort Vogueは今シーズンになってハンデ戦で台頭して、12月のG2 Midmar Premier Trophyを2着、1月のPeninsula HではThundering Jetを2着に下して重賞初勝利を挙げていた上がり馬でした。この馬もMike Bass調教師の管理。
Pocket Powerは直線でいつものような伸びがなかったという事ですが、怪我をしたという話が出ています。YouTubeにSA Horseracingが会見の模様をアップロードしてくれていますが、短い上に途中止まったりして詳細不明。pocket_power_injury.movというタイトルです。

Majorca S - Love Is In The Air, Gluwein

G1 牝馬限定芝1600m。
同着。南アフリカは同着がよく出る印象があります。最近だとDurban JulyでPocket PowerとDancer's Daughterが同着しましたし、その前にFillies ChampionshipでもOn Her ToesとGeepee Sが同着になりました。どちらも2008年の話。JRAだとこういうケースでも白黒付けようとするんだろうけど、主催の方針の違いかな。しかし凄いなJet Master。
Love Is In The Airは父Jet Master、母Carerful Step、その父Jungle Coveの4歳牝馬。Mike Bass調教師管理。前走Paddock Sで4着
Gluweinは父Jet Master、母Apres-Ski、その父Our Casey's Boyの3歳牝馬。Mike de Kock調教師管理。3歳馬で53kと斤量が恵まれた面もありますが、重賞初挑戦のここでよくやったと言えるでしょう。
この2頭の後ろでSparkling Gemが3着。メインレースがRiver Jetez、Mother Russiaで決まったことを考えるとちょっとこれでも不満な結果。安牌切ってこれかよ的な。
Lady Windermereは復活ならず6着。

Cape Derby - Bravura

G1 3歳限定芝2000m。
去年11月にKenilworthでデビューし、5連勝でDerbyを持って行きました。父Silvano、母Musing、その父Centenaryの3歳セン馬。
ギニーを勝ったNoordhoek Flyerは2着。直線Bravuraと競り合いましたが、距離かなあ。Pivotalが牡馬で2000mこなすのはややきつい。一時前に出る瞬間すらあって0.25差2着なら十分な結果ではないかなと。現地でもスタミナ不安を言われていたようではありますし、この結果ならこの先の展望が拓けたと見るべきなのかも。マイルに君臨するのがPivotal牡馬の正しい姿なのではありますけれどもね。