Breeders' Cup World Championships Second Day

Marathon - Muhannak

ソッチかよ。2着にはChurch Serviceが入った。続いてBig Booster、Delightful Kiss。Sixties Iconは5番手でレースを進め、道中は良い位置取りに見えたが、最後のコーナーで前が詰まってしまった。そこから持ち出したが、直線でも伸びが無く、結果は5着。合成馬場をこなしたとは言えない結果か。
Muhannakはイギリスのハンデキャップ戦を主戦場とし、ここまで14戦して6勝だったが、KemptonやLingfieldといったAll Weatherで7戦4勝と適性を見せていた。前走がDandalkでAWのListed Diamond S勝ちと実力を付けていたのもあるのだろうが、そのレベルで勝ててしまうかとも思うなあ。全体的に距離実績のある馬が上位に来ているので、余計にMuhannakのクラスで勝っちゃうかと。
このレースだけ総賞金が50万ドルなんだよね…
Add Heatはスクラッチ

Turf Sprint - Desert Code

レース前に解説者が随分Hillside Turfのスタートから坂を下りてくるというコース設定を気にしていました。スプリント戦だしその影響は大きいのかな。Longchampの1400mとかと似たようなものだろうか。
直線半ばで先頭に出たDiabolicalを外からゴール直前で人気薄Desert Codeが差しきった。3着は後方待機のStorm Treasure。直線入り口で馬群が大きく展開したのも差しを決めやすくなる状況だったのだろうが、坂を下ってオーバーペースになっていたのはあるのかも。ラップは20.70-21.08-23.51-6.28と極端。
Desert CodeはE Dubai産駒で西海岸芝スプリントに実績があった。

Dirt Mile - Albertus Maximus

Well Armed大敗。何やってんだか。
人気薄Two Step Salsaの逃げは22.24-22.78-23.55-12.52-12.32とハイペース。しかしTwo Step Salsaは直線に入っても粘り、My Pal Charlieはこれを交わせない。Albertus Maximusがまとめて処理し、更にはRebellionが突っ込んで来るもこちらは手遅れで、Albertus Maximusが1馬身1/4差を付けていた。Two Step Salsaは3着に残しているのだから立派なものだろう。
勝ったAlbertus Maximusは前走がGoodwood S3着のAlbert the Great産駒。力を付けていたということになるのかな。

Mile - Goldikova

前に付けたGoldikovaが快勝。逃げたのはThorn Song。Goldikovaは好スタートから埒沿い2番手に付けていたが、向こう正面辺りでDaytonaが外から並ぶ様にして前に付け、これにPrecious Kittenが呼応した動きを見せてGoldikovaを囲む。その後ろにKip Devilleまで加わりGoldikovaは4コーナーまで囲まれていたが、直線に向いて進路を見つけると一気に抜け出した。抜け出す時の瞬発力はさすが。ここまで徹底してなお1馬身以上差を付けられたのだから力が違いすぎた。2着はKip Deville。こちらは直線に向いて進路がクリア。追い出したが、一瞬でGoldikovaにいかれた。そして前の勝負には我関せずで直線追い込んだWhatsthescriptが3着に入った。

Juvenile - Midshipman

Midshipmanが逃げ切って快勝。2着Square Eddie、3着Street Heroも前に付けてレースをしており、ほぼそのまま決まっている。Bushrangerは馬場が合わなかったか11着に終わった。
勝ち時計は昨日のJuvenile Filliesとほぼ同じだが、ラップが23.55-23.53-23.53-24.04-6.29と平均ペースで流れた。これじゃあ逃げ切られるよなというラップ。
MidshipmanはDel Mar Futurity勝ちでNorfolk Sは2着。2着のSquare EddieがKeenelandのBreeders' Futurity、3着Street HeroがNorfolk勝ちと合成馬場でのGI実績のある馬が上位を占めた。4着Terrain、5着Pioneer of the NileもBreeders' Futurity2着と3着。一方東からはVineyard Havenが来なかったという事情はあるが、Munningsが見せ場なく10着に終わっている。馬場で明暗が分かれた部分は多少なりともあるだろう。

Juvenile Turf - Donativum

1着Donativum、2着Westphaliaで欧州馬のワンツー。Gosden、O'Brienなんでさもありなんといったところか。北米馬では初芝のCoronet of Baronが直線で一時先頭に立ったが、欧州馬2頭の切れに屈した。悪くないと思うがこんなものだろう。Bittel Roadが直線で沈み8着、Grand Adventureはコーナーで勝負圏外に落ちて10着と芝重賞を勝っている馬が大敗。

Sprint - Midnight Lute

Midnight Lute連覇達成。順調な一年ではなく、ここも何とか出走にこぎ着けたという印象はあったが、しっかり走れば実力は十分だった。最後方からStreet Bossと並ぶようにレースをしていたが、Midnight Luteが外、Street Bossが内で運命が分かれた。Midnight Luteはコーナーで大外を回して差しきった。一方Street BossはMidnight Luteがいたため外に出せず、3コーナーで内を突くが、結局4コーナーを回るところでは外に持って行かざるを得なくなった。これが響いたStreet Bossは3着まで。2着は果敢にFirst Defenceを処理した3歳馬Fatal Bullet。

Turf - Conduit

勝ち時計2.23:42はトラックレコード。
逃げたのはRed Rock Canyon。それについて行くのがSoldier of FortuneとOut of ControlならばSoldier of Fortuneに取っては理想的な展開だったはず。注文通りに直線で先頭に出るも、直ぐにEagle Mountainの追撃を受け、外から勢いよく伸びてきたConduitにもあっさり交わされる。ConduitはそのままEagle Mountainも交わして快勝。Soldier of Fortuneには最後はDancing Foreverが襲いかかってアタマ差でDancing Foreverが3着。
Grand Couturierは馬群から大きく離れた位置に付け、更に後ろにBetter Talk Nowというアレな体勢だったが、道中の速いペースに対応し切れていなかったようだ。Grand Couturierはそのまま11着。Better Talk Nowは8着でレースを終えた。

Classic - Raven's Pass

Raven's Pass、Henrythenavigator、Tiago、Curlinという結末。
Casino Driveが逃げを打ち、Fairbanksがそれに並ぶように、さらに後ろでGo BetweenとDuke of Marmaladeが並んでレース。Colonel JohnとSmooth Airも並んで追走し、やや間が空いてCurlinHenrythenavigatorを挟んでその後ろ。更にStudent Council、Raven's Pass、TiagoがいてChamps Elyseesが最後尾。ほぼ2頭ずつ並ぶ形で縦に広がって淡々とレースが進んだ。3コーナーでCurlinが動くと一気に馬群がつまり、Casino Driveはそのまま呑み込まれる。コーナーから直線向いてDuke of Marmaladeに勢いが無く、CurlinRaven's Passの勝負に見えたがCurlinがあっさり譲ってしまい勝負あり。Henrythenavigatorはコーナーの仕掛けどころでやや遅れたが、内からCurlinを差してRaven's Passに迫るも先に前に出たRaven's Passとの差を詰め切れないのはQueen Elizabeth II Sと同じだった。最後に突っ込んできたTiagoがCurlinをちょろっと差して3着。やっぱ面白いわ、Tiago。
ペースは23.77-23.83-24.04-23.84-23.79と引き締まった良いレースにはなっている。
結果として欧州馬、欧州馬、西海岸馬、Curlinという結果であり、Curlinが外からRaven's Pass、内からHenrythenavigatorに挟まれるようにして交わされたのは見方によっては衝撃的。あの展開でCurlinが負けるというのはダートと合成馬場の違いに帰せられる側面がかなりあるだろう。ダートとは違って欧州馬の瞬発力が活きるように思った。それでもAidan P. O'Brienは勝てませんかという結果でもあるわけだが、3歳マイル馬がClassicを勝ったことで来年以降O'BrienやGosdenといった常連以外も欧州のシーズン終了後の締めくくりをBC Classicでという選択肢の実現性は高くなるだろう。来年も同じ結果が出たとして北米は我慢できるかということと、このCurlinの敗戦を受けて合成馬場の是非は少し議論されても良いのだろう。