コミックREX 5月号

エスペリダス・オード(堤抄子

ワサト公王とエルハイアの対面。ワサト公王は基本的に善人なんですよね。だから犠牲を最も少なくして何とか戦いを終わらせる手段を選んだわけですが、自身の立場であったり、アリア族の置かれている状況であったりというところまで考えが回っていなかった。だからこそエルハイアの要求に対して応えることが出来ないわけで、ワサト公王のやり方の限界があります。一方エルハイアはワサト公王に興味を引かれるような部分はあって、それは指導者としての立場が共通しながらも対極に位置しているからでしょう。エルハイアとその腹心の行動の不一致がここでも出てきて、今回は決定的な結果を招いたことが今後何らかのきっかけになる感じもあります。また、謎なところのあった魔詠歌手サファルの正体が間接的にではあるけど明かされたということとも重要。前に葬者イクシールに絡んで、エスペリダス初代皇帝の話などが出ていたあたりが伏線だったのではあるでしょう。そうなってくると現在は人間側の支配体制が大きく変化するための準備期間とも取れるわけであり、エルハイアやアルドがそれにどう関わっていくかというのも作品の軸になりそうです。

逆襲!パッパラ隊松沢夏樹

パッパラ隊だからこそ許されるような話かな。読者からしても編集部からしても。とはいえ松沢夏樹さんの悪い方が出てるような印象を持ってしまいました。それにしても工兵の杉野くんも出世したものですな。で、狂乱の剃り込みハゲ海岸くんとしっとマスク宮本くんは(以下略