Report of Mares Bred

毎年恒例のReport of Mares Bredが発表されやがりましたよ。
Report of Mares Bred: Pennsylvania Soars | BloodHorse.com
Blood-Horseの記事タイトルにもありますが、現下の情勢でPennsylvaniaが一人勝ち。種付け総数が前年同期比29.6%増の1603頭という何事でしょうという事態に。生産規模は全米5位に上昇する見込み。Jump Start、Albert The Great、Eavesdropper、Buzzards Bayなどがいるけど、ニューヨーク、ニュージャージー、メリーランドあたりの需要を喰ってようやく届くかという数字じゃないかねと。
その他は下がりまくっていて、フロリダは種牡馬23.3%減という目を疑う数字が出ています。2008年で202頭の種牡馬が稼働していたのに、2009年に種付けが報告されたのが155頭にまで減ってしまいました。種付け頭数は4041頭と24%減ながら全米2位に踏みとどまりましたが、40頭以上の種牡馬への需要が消し飛んだ事になるわけで、種牡馬になってもその後の厳しさはあるよねと。フロリダはもともと上位種牡馬に種付けが集中する傾向にはありましたけど。Adena Springsがフロリダから種牡馬を引き上げるという発表がありましたが、こういった事情があったのでは仕方ない処置なのかなとも。カリフォルニアも種付け頭数では22.8%減とフロリダ同様に厳しく、ルイジアナが13.3%減で踏みとどまったので全米3位の座をルイジアナに明け渡すことになりました。カリフォルニアでも20頭以上の種牡馬の需要が消えてるんですよね。フロリダ、カリフォルニアといえばケンタッキーに次ぐ2番手クラスの競走馬を生産するというイメージがあったのですけど、種付け料が大きく減額されている状況でケンタッキーに対するコスト面での優位がやや消えているとは言えるのかなと。ルイジアナクラスだとまだ競合しないといった事情はありそうです。
種付け頭数のトップは194頭でGiant's CausewayとMedaglia d'Oro。Giant's Causewayは相変わらずAshfordが節操ないですねという話です。ダートが今一なのにこの種付け料と種付け頭数には感心しますが、このあたりがセリでの弱みでもあったり。Medaglia d'Oroは現状牡馬に出ると芽がないんだけどねえ。続いてCandy Rideが182頭。来年からはLane's End入りするので減ると思います。Lion Heart180頭、Corinthian171頭が速報値でのトップ5。Tapitも増やして170頭ですからセカンドクロップサイアーは産駒の活躍に応じて伸びているというところ。また、今年北米供用されたIndygo Shinerも168頭。ジンバブエから連れ戻されていたKitalphaが130頭。
Lane's Endでは種付け料を大きく上げてしまったLemon Drop Kidでしたが127頭あればまずまずの数字でしょう。Rock Hard Ten131頭はなかなか。Curlinも131頭で上々の数字か。一方でSmart Strikeが102頭、A.P. Indyが67頭と苦戦しています。Kingmamboは3頭と今年もトラブルがあったかな。
さて、Ashfordを放逐されるJohannesburgは134頭と数を落としたわけでは無く、ただ、種付け料を大幅に減らしてこれですからねえ。Fusaichi Pegasusも状況は同じで134頭。
ケンタッキー以外の各州のトップはルイジアナがYonaguska145頭、フロリダがPut It Back143頭、カリフォルニアがTribal Rule124頭、ニューヨークがUtopia108頭、ペンシルバニアがFairbanks103頭といったあたり。
Full Mandate29頭、古馬になって少し走ってるけどステークスウィナーが出ず5000ドルの種付け料が如何にも高い。Newfoundland5頭は…ステークスウィナーも出せないのにケンタッキーで5000ドルとってちゃダメだよねえ。