これだけで終わるのもあんまりなので

もうちょっとまとまりきらないのではあるが。
これまで日本競馬が国際にパート2だからという理由で存在感がなかったり、発言権がなかったりというわけではなく、先にアラブ首長国連邦がパート1になっていようが、アジア競馬界の盟主は日本であった。ディープインパクトが勝った東京優駿には120のレートが与えられた。国際的な評価という意味では、パート1であろうがパート2であろうが変わらない。
はっきりと言えば、この分類はInternational Cataloguing Standards Comitteeによって行われているように、セリのカタログを作成する際の基準ではあります。それすらも、それほど切実な問題ではありえない。手持ちのネタから一例出しますとこれ。
http://www.stallionregister.com/pdfs/fullmandate.pdf
Stallion Registerに転がってるFull MandateのPDFですが、これを見れば分かるようにBE POSITIVEですらブラックタイプの扱いを受けている。セリのカタログも基本的にこれと同じで、今年のYearlingだったらDream Schemeの仔がいましたが、このとおり。
http://www.keeneland.com/sales/sep06/pdfs/184.pdf
パート1になったから何?と…
そんなわけで今更何を言ってるんだよ理事長、というところはあるんですな。
JRAの言う近隣アジア諸国の日本産馬輸入については現状では無理っぽいなと。購買力を考えれば期待出来るのは香港。レースの賞金を見ればシンガポールでも何とかなるかなという感じも受けます。韓国のKRAは以前九州の市場に来てましたが、落札できたのは100万円までのクラスの馬で、生産者は元が取れるかどうかという程度か。それで香港、シンガポールに関してはオセアニアという強力なライバルが存在し、韓国は自国生産に力を入れ始めているとなると、どうにもなあ。
最後に重賞の国際格付を貰っても、海外馬が走りにこなければ意味がないという意見も見えますが、きっちりと体制を整えなければならない長距離の遠征してまで取りに来るレースってのはその国のトップクラスのGIくらいなものだし。欧州馬が北米に遠征するのも、Arlington Million、Canadian International、BCくらいがターゲットで、その前哨戦にも出るかも知らん程度ですよ。同様にオーストラリアもMelbourne CとCoxくらい。Caulfield CはMelbourne前の調整レース。欧州の5ヶ国間でいろいろなところを走るのとはわけが違う。
レースレートも、国ごとパート1にしてしまうとGIだと115以上とかの基準は関係なくなってるようなものではあるわけで。実質、基準を使うのはパート2の国のレースをパート1と認定するときだけでしょ。