Uncle Moの種付け料の変遷

2012年にAshford Studで種牡馬入りしたUncle Moの種付け料と種付け頭数、産駒出生頭数をまとめておきます。

Year Stud Fee Mares Bred Live Foals
2012 35,000 211 167
2013 35,000 129 98
2014 27,500 166 132
2015 25,000 221 161
2016 75,000 253 N/A

Uncle Moはオーストラリアへのシャトルがありますが、Jockeyclub.comにあるBreeding Statisticsの数字なので北米分だけの産駒数です。Live Foalsは翌年の産駒出生数を示しています。2016年はReport of Mares Bredから数字を取っているので確定値は変化する可能性があります。
2012年の状況で種牡馬入り35000ドルスタートですから、当初から高い評価を受けて種牡馬入りしています。2年目に種付け頭数が落ち込んだことを受けて3年目と4年目は種付け料を下げて対応し、2015年には25000ドルにまで種付け料が落ちました。その2015年に200頭を超えたのは種付け料の減額と産駒の動き出しが良かったことを受けての結果です。その後2歳戦を席巻した結果、2016年は種付け料を初年度の種付け料を大きく上回る75,000ドルに設定されても253頭というとてつもない数の牝馬を集めました。さらに来年は種付け料を倍額の15万ドルにまで上げるということです。種付け料が6桁で200頭となると全盛期のGiant's Causewayなんですが、Ashfordですからあり得るなあといったところ。
私は種付け頭数が減ったところでやっぱりそうなるねと思っていたので、こうも反騰してくるとは考えていませんでした。全く見る目がありません。
また、Blood HorseのStallion Registerではセールの結果を参照できますが、その概要にある産駒数はおそらく南半球で産まれた産駒を含んでいます。参考までに数字を出しておくと、2013年が233頭、2014年が175頭、2015年が204頭、2016年が274頭となっています。Jockeyclub.comの数字との差がオーストラリアでの産駒数になりそうです。2016年の出生産駒は北米で161頭となっているので、オーストラリアでの出生は113頭ですね。
Uncle Moの初年度産駒はNyquistを筆頭にOutworkとGomoもG1馬になりました。2歳戦だけでもG1を勝ったNyquistとGomoを始めとしてステークス勝ちが7頭ですから突出しています。ところが2世代目となる2016年にデビューした産駒は現時点でMo TownがG2のRamsen Sを勝つにとどまります。産駒頭数が少ない以上に出走頭数が少なくて、3歳戦に狙いを定めているような印象を受けることはあります。
初年度産駒である2013年産世代の結果は産駒が多いことも寄与していますが北米で突出していて、まだ3歳までの結果しかない状態でもTapitのピーク世代に匹敵する結果を残しています。Nyquist、Outwork、Laobanといった活躍馬が3歳で現役を退いて種牡馬入りし、現役に残った産駒がここからどこまで上積みできるかは気になりますが、これだけ勝っているから何かしらは出てくるのではないかな。
リーディングにおいては2016年のSecond Crop Leadingを2位のTwirling Candyに圧倒的な差をつけて獲得しましたし、全体のリーディングもTapitCurlinに次いで3位で、2位のCurlinとの差は50万ドルもありませんでした。Tapitの種付け料が30万ドル、Curlinのそれが15万ドルということを考えれば、Uncle Moの種付け料が15万ドルに設定されるのも妥当なラインに見えてきます。種付け頭数は相応に落ち着くべきとは思いますが。