Equus Award

南アフリカの2011/12シーズン表彰が発表されました。

Variety Club

年度代表馬、3歳チャンピオン、中距離チャンピオン。
G1勝ちはCape GuineasとGold Challengeの2勝で、他にQueen's PlateとCape Derbyを2着。この他にWinter GuineasとKRA Guineasも勝っており、シーズンを通して8戦6勝の2着2回と安定して活躍したことが評価された。他のノミネート馬の活躍時期が短かったこともあるが、古馬混合G1の勝ちがGold Challenge程度でよく年度代表馬まで獲得できたなというのが正直なところ。IguguはJ&B Met後に南アフリカでは出走しないし、Durban Julyを勝ったPomodoroは年間を通した活躍という面で不足とされたのだろう。3歳馬ではGimmethegreenlightがQueen's Plateを勝つなどしていたが、こちらも後半出走できなかったのが響いたと思われる。

Princess Victoria

3歳牝馬チャンピオン。
Cape Fillies GuineasとGarden Province Sを勝っており妥当。特にGarden Province SでEbony Flyerを下したことが評価されたか。Ilha BelaもSA OaksとWoolavington 2000を勝ってG1を2勝しているが古馬戦がなく、インパクトで劣った模様。

What A Winter

古馬チャンピオン、短距離チャンピオン。
スプリント王者は混戦だったが、Mercury Sprintを勝ったWhat A WinterがShea SheaやVal De Raなどを抑えて獲得。同時に古馬チャンピオンのタイトルも手に入れることになった。

Igugu

牝馬チャンピオン。
J&B Metの勝ちっぷりが評価された。Ebony Flyerがどこかで牡馬相手に勝っていたらどうなったかわからなかっただろう。

Soft Fallin Rain

2歳チャンピオン。
2歳牡馬は評価が分かれていると思われるが、Turffonteinで勝ったSoft Falling Rainがタイトルを手に入れた。実際このときの評価は高かった。

All Is Secret

2歳牝馬チャンピオン。
All Is SecretはScottsvilleとGreyvilleでG1を勝っており、極めて高い評価を得ている。

In Writing

長距離チャンピオン。
最後にG1 Gold Cupを勝って受賞。

騎手リーディング

騎手リーディングはA. Marcusが205勝、G. Lerenaが204勝の接戦。次がA. Delpechで182勝、P. Strydomの130勝と続くのでちょっと上位が抜けている。勝率だとA. Marcusが704戦205勝に対して、G. Lerenaは1087戦204勝となり、A. Marcusやり過ぎっぽくもあり。
さて、これまで南アフリカの騎手リーディングにはジンバブエでの勝利数も含められていたが、今後はジンバブエでの勝ち数をリーディングに含めないことが発表されている。ジンバブエでの勝ち数を加えるかどうかでリーディングが変化することから近年話題になっていた。今回もジンバブエのBorrowdaleでの勝ち数を含めるとG. Lerenaが逆転するという。
反対派はジンバブエのレースをカウントしてモーリシャスのレースをカウントしないのは不合理と主張していた。ジンバブエモーリシャスでは南アフリカ競馬との関係が全く違うので、その主張は微妙なところではあったが。

調教師リーディング

調教師リーディングはMike de Kockが獲得。獲得賞金は2100万ランドを超え、G. Tarryの1400万ランドに大きく差をつけた。163勝も160勝のJ. Snaithを抑えてトップ。

馬主リーディング

Ingrid and Markus Joosteが獲得。Delago Deluxeとかか。この夫妻はとにかく数が多い。1405出走212勝とおかしすぎる。

生産者リーディング

今年もSummerhill Studが獲得したのだが、Klawervlei StudやHighlands Farm Studが迫っており、この勢いなら今シーズンは落ちるかもしれない。特にKlawervlei Studは出走数がかなり伸びており、Summerhillと同じ舞台に上がったようだ。ここにMaine Chance Farmsを含めて四強といった感じか。

リーディングサイアー

今シーズンもJet Master。次点Silvano。ここぞというところでKenilworthに大物が現れるJet Masterの強みか。3位から5位は差が少なく、Kahal、Var、Captain Alと続く。KahalはSmanjemanje、VarはVariety Clubの寄与が大きいのだろう。昨シーズンJet Masterと接戦を演じたCaptain Alは5位に後退しているが2歳にAll Is Secretという大物候補を抱えている。
Jet Masterが昨年11月に亡くなり、上位も13歳のVarを除いて軒並み15歳を超えている。上位に入る若手ではVictory Moonが失われており、Dynastyが安定を欠く印象。

特別賞

Diane de Kock(de Kock調教師の妻)とMaine Chance Farmが特別賞を獲得した。Maine Chance FarmはシンガポールのKrisflyer Sprintを勝ったAtoの生産者であることによるもの。