Oaks, Oaks, Oaks

ロシアは今月初めのNal'chik Oaksに続いて、13日から開催日順にKazan、Krasnodar、Rostovで三日連続オークスです。月末にMoscowでRussian Oaksをやって、最後は8月に入ってからのUfa Oaksです。それが終わるとDerby開催になっていき、Kazan、Rostov、Akbuzat、Moscow、Krasnodarの順に開催され、トリはRostovのSouth of Russia Derbyでほぼシーズンが終わりますね。Nal'chikのDerbyがまだ予定に上がっていないけれども、8月の前半には開催されるはず。
で、Oaks。

Tatarstan Oaks Kazan International Equestrian Complex

KazanのOaksはG2格付けで賞金は15万ルーブル。距離は2400mで開催されます。
Kazanの3歳と言えばLemon Drop Kid産駒であり、OaksにはLemon Love Kidがエントリーしています。1600mまでしか走っていないことが不安材料ですが、Kazanでは無敗で1000 GuineasにあたるSuumbike Sも勝っていることから最有力とみられています。
Lemon Love Kidに対抗できるのは同じく北米産馬ということになるでしょう。Brave MoonとPromo GhostはともにVolgogaradskiyが導入した馬で、前走は2000mの一般戦に出走して1着、2着。父はMalibu MoonとGhostzapperですが、どっちかというとBrave Moonに可能性があるかなといったところ。Promo GhostはSuumbike Sで9馬身差負けしていますしね。
そしてAchi BonakkorsiがKazanに戻ってきました。Kazanでデビューし、Trial Sで3着にもなりましたが、勝利を得ることができず、Akbuzatに移りました。Akbuzatでは1000 Guineas格のAnalogichnaya Sを圧勝するなど、7戦全勝で相手を寄せ付けない結果を残しています。Trial SではLemon Love Kidに大差をつけられていますが、Achi Bonakkorsiがどこまで強くなってきたかは興味があります。

Krasnodar Oaks Krasnodar Hippodrome

KrasnodarはOaksもG1で賞金は40万ルーブル。距離は2400mです。賞金がよいためか、KazanのOaksよりは外国産馬が集まった印象。
こちらもAnalogichnaya Sを勝ったGrand Dateに期待が集まります。先週Rostovに出向いて1800m戦をクリアして中一週の臨戦となります。北米一色な血統構成ですが、中距離的なイメージが強くあるのでロシアの2400m戦ならこなせるでしょう。
KrasnodarのAnalogichnaya Sは2着Danzig Prideと3着Mail Princessまで接近した混戦でした。この2頭はそこから直行してきます。Danehill DancerにPivotalですが何かという程度には距離に不安がありますね。Pivotalの方が牝馬なら距離を持たせられるので期待して良いのではないかと判断しますが、Mail Princessはスピード寄りなのではないかと思うところがあるだけに何とも。
何気なく血統を眺めていったらReserveの一番手にいたAmazonkaが祖母Runup The Colorsで驚きました。Runup The ColorsにGiant's Causeway、Gone Westと入って優れた構成。Storm Catが直接入っていればもっと格好良かったのだが、Mariah's StormからRobertoとHaloを連れてこれるのは悪くなさそう。まあ、補欠一番手ということが示すように全く実績はありませんので、競走馬としては期待出来ないでしょうね。ただ、これからのロシアを考えると輸入種牡馬が現役上がりも含めてA.P. Indy系で溢れそうなので、それを完全にものにすると楽しそうです。Mineshaft産駒とか超萌える。

Rostov Oaks Rostov-On-Don Hippodrome

最後の日曜日はRostovで。ここも格付けはG1ながら賞金は一ランク低く、184000ルーブルとなっています。距離は2400m。
RostovにもSpanish Kidという強いLemon Drop Kid産駒がいて、Analogichnaya Sを快勝しているのですが、これが前走2000mの3歳牝馬限定戦に出走してSong Cloudに負ける2着に終わっています。
Song Cloudは父Caitanoのロシア産馬で母の父がSongandaprayer。なんというかCaitano、Songandaprayer、Marquetry、Bolkonski、Red God、Ticino、Niccolo Dellarcaとどうなってんのといいたくなる累代構成です。イタリアからドイツ、アイルランド、フランス、アメリカ、イギリス、ロシアと一代毎に産国が変わっています。3連勝していることもあり、Spanish Kidより上に見られるのではないかな。
もう一頭2000m戦をクリアしてきているのがLand Patriot。父Patriot Actの北米産馬です。また、A.P. Indyか。母の父がMuhtafalで、祖母の父はBadger Landと南アフリカかよというつっこみも有りですね。こちらは前走が初勝利とまだこれから。3歳になって距離が延びて才能開花なら実にA.P. Indyらしくてよろしいのでその方向でお願いします。