ロシア競馬

6/5 Pyatigorsk: Northern Caucasus Festival of Racing

フェスティバル開催ということで北コーカサス連邦管区に所属する連邦構成主体がレース名に使われています。サラブレッドだけでなくピュアブレッドアラブとアハルテケのレースも組まれているので出てこないのはそっちで使われているということで、スタヴロポリ地方とカラチャイ・チェルケス共和国が純血アラブ、ダゲスタン共和国南オセチア共和国がアハルテケという風に。
去年は単なるGrand Summer Festivalという開催で、レース名の扱いなど特別なことはしておりませんでした。そもそも賞金が下手すれば二桁違います。どうなってるの。
そもそもこれに限らず、開催形式やレースの賞金が全く安定していませんね。4年分しか遡れませんがこのGrand Summer Sにしても毎年アンダーカードの重賞の組み合わせが違います。各競馬場で同じ条件のレースを同じ名称で行って来ていたのは、それに該当する旧名が分かればだいたい条件がわかるんですけどねー。

Northern Caucasus Nations' Friendship S - Snezhnaya Lavina

3歳牝馬限定1600mのG2。1000 Guineas格のVoskhod Stud Sで旧名はAnalogichnaya S。賞金100万ルーブル
勝ったSnezhnaya LavinaはPleasantly Perfect産駒で、通算5戦2勝。前走はAlfina Sを2着だった。

Republic Of Ingushetiya S - Ergiyas

3歳以上セン馬出走不可1800mのG2。Grand Sprinters S。賞金100万ルーブル。イングーシ共和国ステークス。
Ergiyasは父War Chantの北米産馬で通算13戦9勝。距離は1600mまでだが、去年から負けなしの7連勝となった。ビッグタイトルはないが、Kadyrovの所有なのでGudermesで勝ちまくっているし、賞金もそれなりに稼いでいる。

Republic Of Kabardino-Balkariya S - Stikt

3歳以上ロシア産馬限定1800mのConditions Race。賞金100万ルーブル。カバルダ・バルカル共和国ステークス。Nalchikのあるところですね。
勝ったStiktはCaitano産駒で通算10戦6勝。St. Leger格のG1 S.M. Budenny Memorialの勝ち馬です。重賞勝ちもありますし、ロシア産馬としてはかなり強い。牝系はロシアに土着していますが、輸入種牡馬ばかり使ってきています。

Chechen Republic S - Shattering Thunder

3歳限定セン馬出走不可1600mのG1。2000 Guinea格のGrand Summer Sです。賞金100万ルーブルチェチェン共和国ステークス。Kadyrovの所有馬は出走していませんね。どっちかというとすでに強い馬を買って走らせるから3歳馬は手薄なのかな。
勝ったのはShattering Thunderで父Lemon Drop Kid、母父にTheatricalとどこかで見た組み合わせ…Sunshine Lemonじゃねーか。そういうニックスを狙って持ってきたということなんでしょう。牝系をたどるとRuss-Marie。通算4戦1勝とここが初勝利でした。これまではずっと2着。出走はPyatigorskのみで、Autumn Sの2着があります。

Athens Wood S -Dorian Crown

4歳以上セン馬出走不可2400mのG2。賞金150万ルーブル。多分旧Elite S。
勝ったDorian Crownは父E Dubaiの北米産。5歳馬。通算15戦7勝。3歳でPyatigorskのConditions Raceを勝った後Kadyrovに購入されて、Pyatigorsk Derby、Russian Derbyを2着と3着。古馬になった去年は重賞勝ちがないが、これはシーズン後半をGudermesで走っていたため。Gudermesで勝っているレースはBirthday Sばかり3つ。順にMagomed Kadyrov、Vladimir Putin、Ahmed Ramzanovich Kadyrovとなっています。大統領の息子のレースが一番賞金が高かったみたい。Kadyrov一家への個人崇拝と中央へのゴマ摺りが露骨やね。去年は他にRostovの高額賞金のListed Southern Federal Region Cupなども勝って5戦全勝であった。今年はGudermesで出走してRacecar Phapsodyにハナ差の2着だった。次走はこの馬もKazanのDEEP PURPLEオタSにエントリーしているのだが、これまで勝ったことのある距離は2000mまでで2400mとなるとちょっと勝ちきれなかったようだ。このレースを勝ったということはその点で進境があったのだろうか。
2着にはTargimが入り、Jokerは3着に終わっている。

6/5 Almaty: Season Open

カザフスタンアルマトイ競馬場のシーズンオープニング開催。

Prize Open Racing Season - Hope It Is

3歳限定セン馬出走不可1800mのG3。
カザフスタン産馬に交じって1頭だけ国外産馬として出走していたHope It Isの勝利。父Yes It's Ture、母Nice Picのイギリス産馬。

Prize in Honor of the Environment - Ihavenotime

3歳牝馬限定1600mのListed。
勝ったIhavenotimeは父Refuse To Bendのアイルランド産馬。2着にはイギリス産馬のZhebeが入って、カザフスタン産馬は大差負け。ちょっとカザフスタンでパート1国産馬が出走してくるとレベルが違うということになっていますね。