UAE Meydan: Dubai World Cup Day

凄いことになりましたね。今年もネット中継を見ながらTwitterでやりとりしていました。今年のネット中継はDRFで見ていたのですが、まずまず。最後2レース分でやや安定しなくなっていましたが、去年はほぼ紙芝居状態で見ていたことを思うと。

Al Quoz Sprint - J J The Jet Plane

南アフリカ拠点のJ J The Jet PlaneはGolden Shaheen狙いのドバイ遠征だったものの、Tapetaを一度使って合わないと分かるとこちらに狙いを変更。芝スプリントでの実績は図抜けており、圧倒的な人気を負いました。レースの中盤でJ J The Jet Planeは行き場を無くしていましたが、前をこじ開けるようにして抜け出しての勝利。派手なレースにはなりませんでしたが、多少の道中で問題があっても勝ちきってしまうのが強さか。1200mの方が向いた馬でもありますし、やはり恐ろしい能力です。
2着には外から伸びたWar Artist。ってことでMercury Sprint馬でワンツー。2007年がWar Artist、2008年と2010年がJ J The Jet Plane。どうなってるのあのレース。

Godolphin Mile - Skysurfers

I Want Revengeが綺麗に飛んだなと。

UAE Derby - Khawlah

Khawlahが最後にMaster Of Houndsを差しきっての勝利。久しぶりにドバイにやってきた黒い勝負服がいきなり勝っちゃうのかと思いましたが、青い方がそうはさせずといったところで面白かった。そしてKhawlahが勝ったあとに血統を確認してみたら祖母Melikahですと。

Dubai Golden Shaheen - Rocket Man

タイトルホルダーKinsale Kingがアレルギー反応が出たということでスクラッチし、昨年の2着、シンガポール調教のRocket Manが勝つ。まあ5月に地元ででもJ J The Jet Planeと雌雄を決していただけるならと。

Dubai Duty Free - Presvis

誰ですか、Presvisはどうせ詰まって終了とか言ってた人は?…私もそう思っていました。あの状況から抜けてきて差しきるんだから凄いね。G1だとまずあれを不発に終わらせるからまたPresvisかとかいう話になったんですけどねえ。
さて、このレースには南アフリカからRiver Jetezが出走。DIRCの結果を見ていてRiver Jetezの名を見つけたときは、引退したんじゃねーのかよと突っ込みを入れていたほどの不意打ちでしたが、兄が走ることのなかったこの舞台でどんな結果を得られるだろうかと。そして惜しい2着。途中まではこのままRiver Jetezが勝っちゃうのではないかとも思いましたが、Presvisにあんな抜け出し方をされては。それにしても予想以上の結果でした。

Dubai Sheema Classic - Rewilding

G1馬はChamp PegasusだのRedwood、Dangerous Midgeあたりが出走していましたがさほど怖さのない馬で、Rulershipなら互角以上に渡り合えたでしょう。勝ったRewildingにしても、去年勝っている姉程のとんでもない馬かというとそうでもないわけですし。ま、Rulershipとしては行ってしまったのが全てで、そういうところでは運の向かないレースになってしまい残念でした。

Dubai World Cup - Victoire Pisa

まさかこんなシーンが見られるとは思ってもいませんでした。レースを引っ張り直線に向き粘り込むTranscendとこれを捕らえに掛かるVictoire Pisaの叩き合い。このレースの最後の直線で日本調教馬2頭の叩き合いとは本当に痺れました。
今年は北米調教のエース格がGio Pontiであり、Godolphinの強力なエントラントも不在と恵まれたことも事実ですが、その反面Cape BlancoやTwice Overという実績馬の参戦もありました。レースを決めたのはTranscendの作ったペースと、向こう正面で一気に動いたDemuroの騎乗。これで完全にCape BlancoやらTwice Overを封じ込めたのですから十分な内容でしょう。ペースは確かに遅い。この日のTapetaはどのレースも時計が掛かっていたけれども、それを加味してもスローペースだったのは間違いありません。でもそれだったら自分で動けって話にはなるわけですし、Victoire Pisaの動きは結果的にまさにそれだったわけで。あれを行かせたDemuroは本当に凄い判断だったと。
それにしてもDemuroなんですよねえ。ネオユニヴァース皐月賞、ダービーを勝って、その息子でこの大舞台。この人はイタリアと日本では活躍するものの、フランスやイギリス、アイルランドとなると十分な騎乗機会を得ていません。そういったところでLemaireあたりとは対照的です。レース後の馬上インタビューで感極まってなかなか言葉にならないところはそういったものがいろいろあるよなあと。
To The Victoryから10年。あのときは逃げ粘りの2着でしたが、Captain Steveには一気に行かれていました。惜しくはなくとも2着は2着という気分でいましたが、それをようやく越えてくれました。しかもワンツーという形で。
それにしてもこの2年の結果からMeydanのTapetaはかなり芝馬向きな舞台を提供しているという印象。まだ本気の北米ダートエースが走りに来てはいないのですが、Nad Al Sheba時代とは大きく変わりましたよね。