Kenilworth

Queen's Plate - Mother Russia

G1 芝1600m。
直線を向いて内から抜け出そうとしたPocket Powerに全盛期の力はなく、外を伸びたMother Russiaが後続との差を広げて楽勝。2着には4歳馬Tales Of Braveryが入り、3着は1ヶ月前に無敗でFillies Guineasを制した3歳牝馬Ebony Flyer。Pocket Powerは4着に終わった。
Mother Russiaは今年は前哨戦から牡馬相手の本気。今のこの状態とJ&B Metのエントラントを考えれば2000mの牡馬相手でも十分行けるのではないかなと思える。得意のマイルとはいえこのレースの勝ち方はそれだけのものであったし、また今年のJ&B Metは相手が軽そうだ。Mother Russiaも既に6歳であり、今シーズンで引退繁殖入りが濃厚であるならば、取れるタイトルをかき集めてターフを去るのも良いかな。尤も詰めの甘さがあった馬ではあり、これが牡馬相手では初のG1勝利となる。ちょっと意外だったな。昨シーズンから2着にはよく来ていたので、どこかで勝っていたつもりになっていた。
2着は4歳Tales Of Bravery。強い世代なのだが、Kenilworthが裏舞台となってから台頭してWinter Classicを勝った程度の実績である。Winter Derbyでは崩れているので、距離延長はあまり歓迎できないか。2000mならばこなせると思うが。
3歳の牝馬Ebony FlyerがPocket Powerをわずかに凌いで3着に入っている。前走はCape Fllies Guineasを勝ち4戦全勝としての挑戦である。Mother Russiaに対しては処置無しのレースになったが、3着ならばまず結果を得たと言えるだろう。Paddock SではFillies Guineasで差をつけた3着だったEmerald Coveが勝っていることを考えれば、こちらに挑戦する価値は十分にあった。
そして五連覇を逃したPocket Powerである。1年前に既にKenilworthにおいてもJ&B MetでRiver Jetez、Mother Russiaの先着を許し、絶対的な王者ではなくなっていたし、その後のキャリアを見ても全盛期の力は失っている。前走のG2 Green Point Sこそ勝ってこのレースを迎えたがやはり厳しく、直線ではかつての力強さが見られなかった。8歳という年齢を考えれば良くやっているなどと記事に書かれてしまう有様で、少し悲しくなってしまった。
ところで来年からQueen's Plateは国際レースになるという記事が出ていました。北半球はもちろんのこと1月はオーストラリアもハイシーズンじゃないとはいえ、南アフリカの賞金水準では遠征馬は来ないだろうと思っていたら、同記事中に賞金がミリオンダラーになるという噂がと。やるならJ&B Metでやれよと思うのだけど、よく分かんないな。

Paddock S - Emerald Cove

G1 牝馬限定芝1800m。
古馬とは斤量差が大きいとはいえFlirtationを下しての勝利なのだから価値は高いな。