Summer Cup Preview

今ひとつ位置づけが微妙なTurffonteinのSummer Cupです。触れ込みとしてはKenilworthのJ&B Met、DurbanのJulyと並ぶそれぞれのエリアの頂点を決めるレースの一つであって、賞金も200万ランドとそれなりのものを用意している。しかしながらシーズンが始まってから盛り上がりきらずにここまで来てしまう印象が毎年のようにあり、Turffonteinも開催時期的に孤立しているこのレースではなく、秋のChampions Dayに力を入れているように見える。Champions Challengeとレース条件が変わらないのもその原因だろうが。
ということで11/27 Turffontein 5R Sansui Summer Cup。
G1 Standside芝2000mで総賞金200万ランド。

DrawHorsePrevious RaceWeightJockeyTrainerSireDamBroodmare SireStart/Win-Place
13Pierre Jourdan3,1,2,1,160Andrew FortuneGary AlexanderParade LeaderVin FizzQui Danzig10/7-3
15Rudra13,3,5,9,360Marthinus MienieMike De KockParade LeaderTawny RedNorthfields24/4-12
12Mother Russia2,10,2,1,259Kevin SheaMike De KockWindrushRussian MuseRussian Fox24/12-9
16Galanthus7,1,2,7,1657.5S'Manga KhumaloTyrone ZackeySilvanoAl JesticAl Mufti13/4-4
18Service Ace12,4,3,3,557.5Gavin LerenaMike AzzieFort WoodBettelBush Telegragh11/1-5
1Bulsara4,4,7,4,257Raymond DanielsonGavin van ZylSilvanoGay ReginaSportsworld13/2-7
7Captain Scott5,3,14,5,257Francois HerholdtAlec LairdCaptain AlUtah Hoo-HaBadger Land21/4-10
5Zirconeum11,3,11,3,657Guillerno FigueroaMike De KockJalladSweet SheilaKenmare20/4-12
8Alminium13,7,8,13,256.5Derreck DavidGeoff WoodruffRoyAllstar BabyNorthern Baby22/5-9
9Alderry1,4,8,7,556Muzi YeniMike De KockAl MuftiDerry WoodFort Wood12/3-6
10Aslan6,9,17,7,356Piere StrydomSean TarrySilvanoCry For The LionElliodor16/4-6
11Hawk's Eye1,1,2,1,956Morne WinnaarJoey RamsdenHawk WingInchiriSadler's Wells19/6-7
2Cracker Jack14,1,2,4,155.5Donavan MansourGeoff WoodruffDynastyTypicalAristis12/3-6
3Winter's Night1,1,8,1,155Derryl DanielsNeil BrussWestern WinterNight DivaDaanik16/8-3
20Thandolwani2,5,3,6,654.5Brandon LerenaCraig EudeyWoodboroughMy Sweet LoveProntisimo41/6-14
17Flirtation1,16,3,4,654Randall SimonsMike De KockSilvanoFrench TreasureMullineaux7/3-2
6Rudi Rocks6,3,6,2,454Anton MarcusCharles LairdSilvanoRosey RapidsVirginia Rapids21/3-10
14Perana1,5,1,252Anthony DelpechMike De KockRock Of GibraltarScribblingPalace Music4/2-1
19Power Park3,8,2,1,152Reserve1Sean TarryCamden ParkToken PowerToken Of Youth10/4-3
4Vertical Takeoff10,9,16,11,254.5Reserve2Sean TarryJet MasterSweetveldtAl Mufti24/6-2
Vertical Takeoffがリザーヴ2番手に回されるようなメンバーとなった。
トップレートは4歳馬Pierre Jourdan。昨シーズン三冠を逃したSA Derby以来休養し、今シーズンになって復帰。TurffonteinのG3 Joburg Springを勝って、前走は同じくTurffonteinでG2 Emperors November Hを61kのハンデで3着とまずまず。今シーズンからはAndrew Fortuneが主戦となり鞍上は強化されている。今回は60kでの出走になる。SA Derby以降ようやく真価の問われるレースを迎えた。これまでTurffonteinでしか出走しておらず、勝ったのは1800mまで。実のところ2000m以上の出走は2着に敗れたSA Derbyしかなかったのである。これだけの馬がマイラーに落ち着くのもつまらないので、ここはクリアして今シーズンの中心にある馬なのだと示してもらいたい。最終的には一番人気になるのだろうが、レース前の話題は上がり馬に持って行かれた。
同じく60kを背負うのが6歳になったRudraである。長期休養から鮮烈な復帰をしたが、その後勝てなかった。今シーズンもTurffonteinで使われたが、Joburg Spring、Emperors November HともPierre Jourdanに敵わないどころか、かなり落ち目となっている。Turffonteinとりわけ2000mは得意な条件であり、昨シーズンもChampions Challengeで2着と可能性は残している。
3番手がガチで59k背負わされてアローワンスを考えるとトップハンデとなっているMother Russia。前走はG2 Victory Moon Sに出走し、Soumillonを乗せておいてPeranaに敗れて2着となったが、ハンデ8.5kを与えて自身は60kでの出走であり、問題にするには値しない。Mike De Kock調教師はRudraなど6頭出しとなっているがエースはMother Russiaである。極めて安定した戦績でTurffonteinでは5戦2勝2着3回。どちらかというと1600mで凄みを見せるが、2000mも十分にこなす。うまくいって来年は海外遠征が叶うと良いね。
注目を集めているのはキャリア4戦の3歳馬Peranaである。父Rock Of Gibraltarのオーストラリア産馬で、昨シーズン末の、オーストラリアからの輸入馬として考えると遅いデビューから2歳で3戦をこなして1勝、G1 Premier's Champion Sでは5着だった。これだけならば平凡なキャリアだが、3歳になった今シーズンの初戦で古馬相手のVictory Moon Sに出走し、51.5kと軽斤量ながらもMother Russiaら古馬トップランナーに勝ったことで注目を集めた。勢い余ってここに出走となったが、Anthony Delpechが乗るので実質Mike De Kock厩舎の2番手格と見ることも出来る。
Mike De Kock厩舎からは前走でPierre Jourdanらを下したAlderryも出走する。4歳牝馬で同世代では上位だが、前走は嵌ったという印象が強い。
南アフリカでは現4歳世代が強い。TurffonteinのシリーズをPierre Jourdanが制圧し、距離が延びてIrish Flameの出番、最後はDurbanでBold Silvanoが栄光を手に入れた。Bulsaraなどはその流れの中で完全に抑え込まれていたが、そろそろこの2番手クラスが一矢報いても良い頃だろう。一方昨シーズンの古馬戦線を形成していたZirconeum、Aluminium、Captain Scott、Aslanらも出走してくるが、分が悪そうだ。
4歳馬にはジンバブエに乗り込んでDerby、Tankardを含む4連勝で当地のチャンプとなって舞い戻ったWinter's Nightもいる。尤も南アフリカでは前走のListedを勝った程度の実績しか持ち合わせていない。
レースの展開は6頭を揃えたMike De Kock勢が総掛かりでPierre Jourdanに勝負を挑むことになりそうだ。
ちなみにPocket Powerは今シーズンも現役だが、これまで通りこのレースには全く見向きもせず先週に地元KenilworthのG2 Green Point Sでケープ地方の4歳タイトルホルダーであるTales Of BraveryやBravuraを簡単に下している。このレースに興味を示さないのはPocket Power陣営というより、Mike Bass調教師そのものが、ではあるが。まあ、彼にはQueen's Plateの五連覇という記録が係っているのでそちらに注力していればいいじゃないか。同一のG1を五連覇というのはKelsoのJockey Club Gold Cupぐらいのものであろう。