アリス2010: いってんちろく先生の次回作にご期待ください

いや、少年ジャンプでの幕引き的な意味ではなくて、字義通りの意味でね。
アリス2010は「わいどにょ」を軽く始めるも、無限に時間を吸い取っていく終わりがない泥沼なのはやる前から分かっていることですから、かなり自重気味に走らせております。そういった状況でアリス2010に収録されている他のゲームとなると、まず「ランス02」は時間に余裕のあるときに一気にやりきるつもりでやらないとダメだろうと。「ばにっしゅ」は元のゲームをしていないし、それはエスカレイヤーもハルカも同じ。そうすると個人企画系を除けば残ったのが「はるうられ」となりますな。ハルウララではないよ。

はるうられ

ゲームのルールはやりながら分かれという仕様にて、マニュアルでは本当に最低限必要なことくらいしかシステム的な情報がありません。ですから、最初はシステムを把握しながらのプレイとなりましたが、しばらくしたら慣れました。で、結論。ベースシステムはカードゲームっぽく、そこにエロい要素を組み上げていったようなゲームでしょうか。無論、エロゲー屋さんが作るゲームってことで、そのエロい方面が必須なわけではありますが。
軽くやるつもりが、一気に終わらせてしまうくらいには嵌りました。普通に時間を掛けずにやっても2,3日で終わる長さであり、繰り返しプレイには向いているでしょう。こうすればもっと上手くいくかも知れない、あるいは次はこうしようということを考えているうちに終わってしまいますし、そういった意味でバランスの良いゲームです。エロースなところはおまけ程度で、妄想スキルを要求されます。多分。
初期配属部員の能力次第で難易度が変わってきますし、その序盤に登場する客も込みで運ゲーなところはあります。中盤以降は容姿S+、技量S+を何人擁しているかの勝負ですかね。一人でもいれば資金不足になるような事態はないでしょうけど。多すぎても精神のケアが追いつかないので、ゲーム的には"捨てる"判断を要求されるところもあります。
そういったあたり、ハイスコア的な追求は初期条件やゲーム内のランダム要素の影響を受けすぎるのであまり面白くなさそうです。逆に縛りプレイ、このコンテキストで書くとアレな意味に捉えられそうなので制限プレイといった方が良いかな、はそこそこ面白そうかな。とりあえず思いついたのは勧誘をしないパターン。配牌であたりを引いても精神ランクの維持で苦しみそうです。1回あたりのプレイ時間がそう長いものではないので、思いつきで始めて、ダメだったら諦めるという形でしばらく楽しめそうです。
登場するキャラクターを追加していけるのが特徴で、2週目はディスクに入っているアリスソフトスタッフが作ったキャラを追加してみました。ゲーム開始時点でキャラ設定に書かずランダムにした部分が固定されるようですね。部員は敵クラブで登場することもあるのでやたらめったらスペックの高いキャラを増やすと自分の首を絞める事にもなりかねません。難易度調整は客データの追加でするのが適当っぽく、与える影響の項目をいじってやれば可能かなと。特に精神ランクの管理に苦心することになることを考えると精神+++なデータを多く用意すると温く出来そうですし、その逆にすると難易度は上がるか。他にもランクダウン系の影響は後に響きますしね。
自分はそういう画像やら設定ファイルを用意してというところまでやろうとは考えていない、というか画像をどこから持ってくるんだってのがあるので。エロマンガのカバーの折り返しとかちょうど良い感じの(以下略。あと、馬の写真をひたすら集めてきて…とすると何か別のゲームになってしまいそうな気もします。絶対にやりませんが。
「わいどにょ」がひたすら続けるというタイプのゲームであるのに対して、「はるうられ」は短いサイクルを何度も繰り返すタイプのゲーム。この「はるうられ」のゲームデザイナーはいってんちろくさんです。アリスソフト公式サイトで以前公開されたミニゲーム「三匹が(以下略」も同じくいってんちろくさんがデザインされたゲームだったことを思えば、この種のゲームを作るのが得意なのかなーなどと。次はもう少し要素が増えて独立した作品、2800円シリーズとかでやってくれないかなと思う次第です。そう思うくらいに楽しかった。
今回のようなキャラクター追加方式はシステム上シンプルで画像1枚とtxtファイルによる設定だけ用意すればよいという形でしたが、これが通常のゲームで要求されるようなレベル、例えば立ち絵とか表情差分とかとなってくるとユーザーサイドで簡単に用意できなくなるので、こういった企画だからこそ成り立っているおまけ要素ではあるのでしょうね。