Drug test; case of It's a Bird

今年のOaklawn Hを勝ったIt's a Birdはその後の検査でナプロキセンが検出されたため失格となりました。
It's a Bird DQ'd from Oaklawn Handicap Win | BloodHorse.com
It's a BirdはOaklawn H後の検体から血液中で54ng/mL、尿中で300ng/mLのナプロキセンが検出され、M. Wolfson調教師が要求した再検査においても血液中37ng/mL、尿中477ng/mLの濃度で検出されました。Wolfson師はレース5日前に薬を使用したことを認めていますが、Oaklawn以外で問題になったことはないと反論しています。
ナプロキセンは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類される薬物で、北中米競馬委員協会ではClass 4として検出された場合は失格と調教師への罰金が標準的な処分としています。これに従い、It's a Birdの失格と管理するM. Wolfson調教師に500ドルの罰金が科せられる事になりました。よってOaklawn HはRunforthedoeが繰り上がり勝利となります。
Blood-Horseの記事に因れば地元紙Democrat-Gazetteの報道としてDr. Tom Tobinという人物が州競馬委員会にIt's a Birdで検出された濃度ではレース結果に対して薬理的に何らかの影響を与えることは無いとコメントしているようです。
尿検体なら100ppmを軽く超えるというのはかなり高い濃度で検出されているわけで、Wolfson師が言うこれまで他の州では問題になっていないというのが、検出されなかったのか検出されても処分無しだったのかが分かりません。しかし現状でClass 4とはいえ規制はされているので出てしまったらアウトだろとは思う。影響のあるなしは関係なしに。NSAIDsなんて競走能力に影響を与えることはほぼないのだろうし。日本の禁止薬物リストにはこの系統は入っていないはずです。そういった意味ではよく見かける局所麻酔でアウトというのとは違った問題かなとも。実際今回の処分も軽いですしね。